あなたside・・・あなた)
陽太side・・・陽太)
あなた)デカ・・・
あなた)まさか・・・ね・・・陽太君は・・・あの大財閥の・・・"秋野家"の息子とは・・・思わなかったよ。
陽太)やっぱ・・・驚くの無理ないよな。
そりゃそうだ。
みやも初めはそうだったんだし。
だからこそ、あなたにも慣れてほしい。
あなた)私はぎこちなく挨拶をして、陽太君について行った。
プク〜と頬を膨らませるあなたはとても可愛らしかった。
ガチャ
数分笑いあった後、俺が先に口を開いた。
俺は、あなたの座っているソファーの前に座り話す。
あなた)やっぱり誤解半端なくしとる!
あなた)私はどう説明したらいいのか分からなくてあたふたしてしまった。
陽太)あなたがめっちゃ動揺してる。
そういう事なのか。
微塵も知らなかった。
親友なのに教えてくれなかった。
あなたも言ってくれなかった。
あなた)私は慌てて否定しようとするがその余地も陽太君は与えてくれなくて、
陽太)俺は無理やりその話を切り上げた。
あなたが今にも泣きそうな顔で俺を見てくるけど、そんなのにもう振り回されないぞ。
あなた)少しも否定させてくれない陽太君に私はムカついて・・・自分だって言ってやろうと思ったの。
楠瀬さんのことを・・・
陽太)急に低い声になり話しかけてくるあなたはとても怖かった。
陽太)長い髪のせいで顔の半分ほどが見えない状態で話しかけてくるあなたに俺は平常心に見せかけて返事をする。
あなた)私は全て言い切ってしまえと思った。
陽太君が止めようと、私は止まらない位。
心の中のモヤモヤ全部言い切る!
あなた)全部言い切ってしまった。
めっちゃ長く言った・・・でも、これが私の全ての思いだから。
陽太君がびっくりしたような顔で見てるけど・・・そんなの知らない・・・
なんか、涙出てきたし・・・!
私ホント最近涙腺が緩い。
泣きたいわけじゃないのに・・・
ホントは・・・ただ・・・
ただ・・・隣で笑っていたいだけなのに・・・
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。