「はぁ…」
ため息しか出ない。
私…ご主人様のものに…
爺「おや?大丈夫ですか?」
「ぅあ、はい!」
急に声かけられてびっくりした…
爺「体調が優れないようでしたら今日はもうゆっくり休んで下さいね?」
「いや、大丈夫です!」
爺「そうですか?なら良いのですが。」
「はい。ありがとうございます。」
爺「それはそうと、貴女は高校生なんですよね?」
「あ、はい。そうですが…」
爺「この家から学校への通い方は分かりますか?」
「あ…」
そういえば…分かんない。
爺「大丈夫ですよ。車を出しますから。」
「いや、それは悪いです!」
爺「大丈夫。困っているときは頼ってください。」
「あ、ありがとうございます…」
優しいなぁ…
ご主人様とは大違い。←←
爺「あと…少し気になることが。」
「はい?何でしょうか?」
爺「…その制服はどこで?」
「⁉︎」
爺ー!
そこは聞かないでほしかった…
どうしよう…
ご主人様に貰ったと言えばいいの?
「あの…えっと…」
弓月「これは俺がプレゼントしてやった。」
急に後ろから声が。
爺「そうなんですか。あなた様が持参したのかと思い、少々びっくりしました。」
弓月「あぁ。」
爺「では今から私は買い物に行ってきますので、留守の間宜しくお願いします。」
弓月「分かった。」
爺「ではあなた様、また。」
そう言って、爺はいなくなってしまった。
とりあえず、服のことをとやかく言われずに済んで良かった…
弓月「おい」
背後で低音が響く。
「はい?」
弓月「2人きりだな?((ニヤ」
「!」
今気づいた。
2人きり。
これって…
弓月「何しようか?((ニヤ」
ヤバイかも。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。