朝。
いつのまにか寝てしまったらしい。
隣には大好きな人の寝顔がある。
「…おはようございます((ニコ」
可愛い寝顔だよなぁ…
あ、今日って確か…月曜日。
「…学校、かぁ…」
嫌だなぁ、めんどくさい。
ご主人様と一緒にいたい。
でも仮病するほどの度胸はないんです。
仕方なくベッドから降りて着替えを始める。
弓月「…ん…朝?」
あ、ご主人様も起きたみたい。
丁度着替えも終わった。
「おはようございます。今日は月曜日なんで学校行ってきますね。」
弓月「…学校…。ん、そっか。じゃあ俺も…」
ご主人様もベッドから降りて部屋を出て行く。
俺も?
あ、ご主人様も学校行くのか。
どこの学校行ってるんだろ。
ま、いっか。
また今度聞けばいいよね。
朝食を終えて身支度を済ませて学校へ。
「行ってきます。」
爺「行ってらっしゃい、気をつけて。」
「はい。ありがとうございます。」
ドアを開けて外に出る。
もうすぐ冬になるからか、ひんやり冷たい風が吹いている。
弓月「おい、あなた」
後ろから名前を呼ばれる。
「あ、ご主人様も学校ですか?気をつけて行ってくださいね。」
弓月「…気をつけて?…あぁ…」
「?」
弓月「お前にまだ言ってなかったな。」
「何ですか?」
弓月「俺、今日からお前の学校一緒に行くから。」
…⁉︎
「えぇ⁉︎」
弓月「ほら、行くぞ。俺初めてなんだからちゃんと連れてけよ?」
「えっと…ほんとに?」
弓月「ほんとだって。嫌なのか?」
「ううん!嫌じゃない!嬉しい!」
つい本音が出た。
敬語使うのも忘れてた。
弓月「そっか。なら良かった。あ、後…」
「?」
弓月「学校ではご主人様って呼ぶなよ?」
「…!」
そうだ!学校では呼んじゃダメだ!
恥ずかしいいだけだよな。
「わ、分かってます!」
弓月「名前で呼んでいいから。」
「?…えっと…弓月くん?」
試しに呼んでみる。
すると…
弓月「!////」
なぜか顔を紅くされた。
弓月「も、もういい!行くぞ!」
「は、はい…?」
変なご主人様。←酷い
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!