無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

418
2021/04/22

第29話

NOT SUNNY 29day
重岡side

「行ってきます」と
久しぶりの制服を着て少し早めに家を出た。

何か朝から淳太が書類書かなあかんから
早めに来いって連絡来た。
重岡大毅
重岡大毅
……はぁ。
朝から憂鬱やな。

どうせなんで登校禁止になったかを
いちいち書かなあかんってことくらい
分かってた。

淳太が書けばええやん。

なんて思いながら歩いていたら
前を歩いていた男性に思い切りぶつかってしまった。
重岡大毅
重岡大毅
……あっ、すみませっ……て、
小瀧望
小瀧望
…………あ。なんや、しげか。
俺がぶつかってしまった相手は
まさかの小瀧。

そんで小瀧の隣に居たのが…
重岡大毅
重岡大毅
…………あなた。
あなた

…………っ、はよっ。

小瀧望
小瀧望
大丈夫、大丈夫やで?
小瀧と手を繋いでその隣にいたのは
紛れもなくあなたで。

2週間で色々変わったっていうのが
ほんまによくわかった。


前も細くて華奢だった体が
転んだら折れてしまいそうな位
体が細くなっていて

俺を見る目も前までは笑っていたのに
今では涙を溜めていて
小瀧と繋いでいた手が更に力が入ったのが
分かった。
それはつまり俺を怖がってるっていうこと。

すぐに分かった。



男性恐怖症、やったもんな。
重岡大毅
重岡大毅
………ごめんな?怖がらせて。
…………ほな、俺先に行くわ。
小瀧望
小瀧望
………しげ。
何か言いたそうな小瀧やけど
多分俺が居たらあなた泣かせると思うから。

俺は無視していつもより2本くらい早い
電車に乗った。




この2週間で大きく差が生まれた。


小瀧ももちろんあなたのことが好き。

俺もあなたのことが好き。


俺はこの2週間で
あなたに何もしてあげれなかった。
支える所が会ってもいない。

でも小瀧は……?

多分あの感じ一緒にあなたと戦ったんやと思う。
小瀧があなたに沢山会って
小瀧があなたを沢山支えて



“テスト前の生徒の態度で点数が大きく変わるから”



淳太がいつもテスト4週間前に言っていた言葉を
何故か今頃思い出した。

俺らの今の感じやと


“2週間のあなたの支えが今後によく響くから”

そんな感じやな。


俺はもうあなたと小瀧を応援した方が
ええのかも知らん。

あのギクシャクしていた時間を抜き取れば
圧倒的に小瀧とあなたは長い時間一緒に
居るんやから。




それにいつも感じていた。

あの2人は「両思い」ってことも。

何もかも。

















小瀧が「幸せ」という終点の名前の切符を手に持ってて
あなたもその同じ駅に止まる切符を持ってる。


線路 路線 は違えど必ず終点は同じ駅。




対して俺は反対方向の切符を持っていた。
終点が「一方通行」という駅の名前の切符を
最初からずっと持ってたんや。

乗り越すにも乗ることが出来なかった
ラブストーリー。

短い編成の車両には
俺は乗ることがいつも出来なかったんや。

駆け込み乗車も出来ないんや。
重岡大毅
重岡大毅
……辛いな、意外と。


「幸せ」という
同じ駅名の 同じ目的地の
切符を持ってる
男女……両思いの2人がいて

俺ももしその「幸せ」という
同じ駅名の 同じ目的地の
切符を持っていたとしても
俺は間違えて買ってしまったんやって
そう思わなあかんな。

本当はもしかしたら俺は知ってたのかもしらん。

「さよならしなきゃあかんで」って。

「俺が降りる駅そっちやと着かんで」って。

「俺が乗る電車は反対方向やで」って。
重岡大毅
重岡大毅
………っ、あなた。



この恋が実る日はもうないと思うから


「幸せ」という目的地で
2人で笑ってて欲しいから。

俺は自分の目的地に着く電車に今から
乗り換えるな。


「ありがとう」経由の「一方通行」行きの
電車に乗り換えるな。
重岡大毅
重岡大毅
…………ありがとう。
呟いた言葉と同時に電車の扉が開いた。

電車が止まったのは運良く学校の最寄り駅。

この電車を降りれば俺は………


この恋に終止符を打つ。