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第9話

衝突
80
2017/10/30 09:37
俺は約束通り響君をいじめている者達の所へ連れて行って貰った。
そこは俺達があったあの公園、そこでそいつらはイライラしながら待っていた。
いじめっ子1
おい、おせえんだよ…っ後ろのやつ誰?
まさか…チクったとか?
そう言った奴は途端に怯え始める。
あぁ、なんと脆い、俺が大人だから、か?
あ、うん…ごめんね
ちょっとあの…君達と話をさせてくれって言われたから…
いじめっ子2
へ、へぇ…
いじめっ子3
ちょっと…やばくないか?
化け物
…もう響君は帰っていいよ
おれはそう言った。
響君にはあまり見せたくないし…。
でも響君は帰ろうとしなかった。
いや、僕も聞く
化け物
あぁ、そう…
俺はそれだけ言って響君をいじめている子達の方へ向き直る、とびくっと怯える。
化け物
どうして響君をいじめたんだい?
俺は怒りを表に見せないように極力穏やかな声で言う。 
いじめっ子1
…………
だんまりか、本人がいるのを気にしてるって訳じゃあないだろ。
化け物
どうしても言えない?
いじめっ子2
だ、だって…アイツのろまだし、ターゲットにしやすかった、から…
何故だろう、さっきからイライラする。
こいつらに腹が立って仕方がない。
俺はそれを抑えきれなくなりそうだった、から。
化け物
あぁ、そう
理由が聞けたからそれでいいよ、響君帰ろう
あ、う、うん…
響君の手を引っ張って帰る。
響君がいない時でいい、その時に、あいつらを…………

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