あれから2日、毎日公園に通ってるがあの人は来なかった。
もう出会えないのかなとか思いながら今日も待っていた。
9時25分…もう無理かな?と、思いつつあと5分待ってみる。
9時30分…こない。もう少しだけ…もう少し…
9時35分…あと5分待とう。これで来なきゃ帰ろう。
9時40分…もう少しだけ…あと…
ずっと夜待ってたからだろうか、体が冷えてて感覚がない。
私はその場であの人の方に倒れかかった
うっすらと声が聞こえる。
だがほぼ意識がない。
気づいたときには見知らぬ家具と男の人がいた。
うちの母は普段は明るく優しいのだが怒るとすごく面倒になる。
5ヶ月くらい前にノリで友達の家に泊まった時は翌日家に入れてもらえなかった。
2ヶ月前には夏祭りで遅くなると電話したのに11時に帰ってスマホ没取された。
私は高也に引っ張られ家に帰ることになった。
高也…かぁ。
それに今まで暗かったが明るいところで見ると普通にかっこいい。
元彼もそこそこのイケメンだが元彼よりかっこいいのではないだろうか。
家に着くともちろん鬼の顔で母が怒っていた。
父が小さい頃に不倫して家から出て行ったせいか、私の男関係をよく心配している。
それでも高也は大人っぽかった。
1から自分が悪いと説明し、今後このことがないようにするとまで約束して母を説得した。
その時の後ろ姿が私にはとてもカッコよく見えた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。