「よっし❗️」
メイクよし!髪型よし!
「ふーはー」
深呼吸をして家を出た。
「はよ」
「おはよ!れん」
キーンコーンカーンコーン。
「えー。」
コッホン。
咳払いに気づいてみんな前を向いた。
「今日から君たちの担任の西元先生が病気で休むらしいですから、俺が代わりに担任するんで」
えーーー❗️という黄色い声が上がった。
「静かに。連絡事項。佐藤りんはホームルーム終了後、体育館に来るように」
黄色い声が止んだ。
「先生ー。なにするんですか?」
「あ?あー・・運動会のプログラム作り」
「私たちもしたいです」
「お前ら、準備係じゃないだろ?」
嫌な雰囲気になった。
「以上だ」
~体育館~
「これをうつすんだ」
紙を渡された。運動会のプログラム。
「一人で?」
「俺と一緒に」
ポンポン。っといつものように頭を撫でられた。
「何時までにすればいい?」
「うーん。一時間目とに時間目は何?」
「運動会習慣だから運動会の練習」
そう!今は運動会習慣♪
運動会の日まで準備や練習をする日♪
午前中で帰れる!
「そっかー」
「十時から始まるらしいよ♪」
「じゃあ、十時までやろう」
「うん♪」
先生と二人っきりでプログラム作り♪
「ここ何か書いていい?」
「ああ」
キー。ドアが開いてクラスの女子が入ってきた。
「た・・谷原先生ちょっといいですか?」
桜子(サクラコ)という女の子。男子からも女子からも人気がある。
「ああ」
先生は桜子ちゃんと一緒に体育館を出た。
体育館には私と女子だけ。
「あんた、いい加減にしなさいよ。」
「・・・」
「先生は桜子みたいな可愛いこの方がいいのよ?」
ドンッ!
と突き飛ばされた。
「あんたみたいなブスでどじで頭の悪い子なんて相手にしないわよ」
「わかった?」
ペキンキの入った箱を投げられて、ペンキが服についた。
アハハ。
「じゃーね♪佐藤さん」
最悪・・。ペンキで制服がボロボロ。
保健室に入った。
「よお。どうした?」
「体操服の予備あります?」
保健の先生。春野ひろ先生。
「ああ」
泣きすぎて前が見えない。
「ちょっと・・ここにいてもいいですか?」
「ああ。」
春野先生は状況を理解したような顔をしてた。
「ほら。体操服」
体操服を渡された。
「ありがとうございます」
「ああ。俺はずっとここにいるから安心して寝ろ」
「うん・・・」
カーテンを閉めた。
「はあ・・・」
ベットにはいって眠りについた。
Zzz・・・
~一時間後~
窓から入ってくる風が耳をくすぐる。
「んー・・・」
ガラガラ。っとドア開いた。
「春野」
夢の中で先生に抱き締められていた。
先生の腕の中は優しくて暖かかった。クラスの女子にいじめられた事なんて忘れる。
「佐藤・・好きだよ」
ドキン・・ドキン・・。
先生は目をつぶって・・・。
チュ・・。
「ん・・・?」
目を開けると谷原先生が目をつぶって・・?
キスしてるーーーーー!?
「はあ・・」
唇が離れた。
「先生・・・?私のこと・・・」
「ごめん。どうかしてた」
「先生・・・?」
先生は何も言わずに去っていった。
ポロ・・ポロ・・。
先生はどうしてキスしたの?
「私のファーストキス・・・」
ブーブー。
「もしもし?れな?」
『大至急!教室に来て!』
「どうしたの?れんは?」
『いいから!早く来て!』
電話が切れた。
教室に入った。
「どうしたの?れな!」
パン!パン!
クラッカーの音が響いた。
「な・・・」
「お誕生日おめでとう!りん!」
「はあー・・・」
今日は誕生日♪
「おめでとう」
「あ・・・ありがとう」
プレゼントを渡された。
「見て見て♪りん♪」
放課後は恋の時間♪
恋の準備やおしゃれをする時間♪
でもキスした感触は忘れなかった・・・。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。