第12話

抱き締めて!先生♪
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2017/10/31 11:17
二学期になった。

それは突然の出来事だった。

「谷原優介です」

転校生が来た。

先生の甥らしい。

「よろしくな」

「えっ?あ・・・うん」

あいにく隣の席だった。

「お前、名前は?」

「お前って呼ばないでよ」

「だから名前教えろって」

「佐藤りん」

「ふうーん・・・よろしくな」

谷原先生が入ってきた。

「先生だ❤️」

夏休み中会えなかったから寂しかった。

「先生・・・」

女子が先に先生のところに来た。

私は突き飛ばされた。

ドッス。

「痛っ!」

「大丈夫か?」

先生が手をさしのべた。

「うん♪」

キーンコーンカーンコーン。

授業が始まった。

「先生ー。教科書忘れたんで見せてもらっってのいいです?」

「ああ」

机をくっつけた。

(先生カッコイイ~❤️)

ずっと見とれてた。

隣では優介君が寝ていた。

Zzz・・・。

そういえば・・先生に似てる。

「んー・・・」

「ねえ、ねえ。起きて」

小声で話してた。

「ねえ・・・」

教科書を立てられた。

優介君はゆっくり起き上がった。

「なあ・・・お前、兄貴のこと好きなの?」

「え・・?」

グイッ。と近寄られた。

「な・・・」

チュッ・・・?

え?え?えーーーー!

抵抗しようとして教科書が倒れた。

ザワ・・・ザワ・・・。

「キスしてる・・・」

「んーんー!」

ドンッ!!!

振り切った。

思わず優介君のほっぺを叩いてしまった。

「何すんのよ!」

泣きながら教室を出て保健室へ来た

ポロ・・・ポロ・・・。

どうしよう・・・。ファーストキスなのに・・・。

キスって大切なものなのに、ファーストキスは先生がよかった。

グス・・・グス・・・。

「先生・・・」

そう呼ぶと先生が向こうから来た。

「先生・・・」

泣きそうな声になっていた。

「大丈夫か?」

プイッ。っとそっぽを向いた。

「何も思わなかったの?私がキスされてて」

「・・・」

「どうしてなにも言わないの?」

「今日、家に来る?」

「どうして?ここで話せな・・・」

ギュッ。

抱き締められた。

「先生・・・」

「ごめん。ちゃんと話そう今日」

「うん・・・」

大丈夫。なにも怖くない。先生がいるんだもん。

「家ってどこ?」

「秘密~」

手を繋いで教室にかえってた。

「連絡先」

「え?」

「知りたい」

先生に抱きついた。

「じゃあ、今日教えるね」

「うん・・・」

先生の匂い。優しくて安心する匂い・・・。

抱き締められた感触は私のなかに残ってた。

ドキン・・・ドキン・・・。

まだ先生と一緒に居たかった。

「はあー・・・」

ドキドキするのは幸せなこと。

そう思っていた・・・。

放課後。

「お前、のろけすぎ」

「ちょっと来て」

手を引いて屋上へ。

「なんだよ」

「謝ってよ。キスのこと」

「じゃあ、連絡先教えて」

「やだ」

「じゃあ、謝らない」

「言っとくけど、谷原先生と私は恋人じゃないから」

「・・・」

私はちょっと震えながら言った。

「私、用事があるから行くね♪キスなかったことにしてね♪」

走ってそこを離れて教室へ。
先生の家に呼ばれた。

ドキン・・ドキン・・。

胸がドキドキする。不安とときめきを胸に。

「大丈夫だ。守ってやるから」

先生に抱き締められた。

ポロ・・ポロ・・。

不安でいっぱいだった。

「うん・・・。信じてる。」

「好きだ。」

「えっ?」

「今日、優介にキスされてるとき俺。焼きもちやいたんだ」

「先生・・・」

「だから誰にも渡したくない」

先生のまっすぐな気持ち。

「俺と付き合って」

「はい・・・」

もう恋は止まらない。

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