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2021/09/24

第6話

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「兄」
お前、昨日の夜トイレ行ったりした?
朝、一人で黙々と朝食を食べてるときに
兄ちゃんに突然そんなことを訊かれた。
「僕」
何、急に…ぐっすり寝てたけど
昨日の夜、寝たらまたあの真っ黒な空間に行けて、
「あいつ」を殺そうと奮闘していた。

…逃げ足が速くて全く歯が立たなかったけど。
「兄」
そっか…じゃあ兄にの気のせいだわ
「僕」
自分のこと兄にって呼ぶのめっちゃきもいよ
「兄」
昔は呼んでくれてたじゃんかー
「僕」
きも兄に。これで満足かい?
「兄」
ひど
冗談を交えながらこうやって兄ちゃんと会話するのは
久しぶりだ。
お母さんが居ると、こうやって
兄ちゃんと喋ることも出来ない…
「出来損ないが勉強の邪魔をするな」って言われるから。
「兄」
じゃ、ガッコー行ってくる
「僕」
おう、遅刻していけよ
「兄」
兄にめっちゃ妹に嫌われてて悲しい。
好かれるために帰りにお菓子買ってくるわ
「僕」
お菓子につられるほどガキじゃないんですけど
…500円以上のやつにしてよ。出来れば駅前のケーキがいい。
「兄」
財布が死ぬわ
…終始ふざけたままだったけど、
ああ見えて兄ちゃんは本当に頭がいい。
昔は勉強を教わってたな…
……昔は楽しかったはずなんだけどな。
今じゃあこうやってちょっと話すだけで幸せを感じる。
いつからこんなになっちゃったんだろう?




…………お父さんが居なくなってから…?


だとしたらずっと前からだ。
離婚したのは僕が幼稚園の時だもん。
ずいぶん前から、僕の目に見える世界は
汚く歪んで、それを普通だと感じる自分は
紛れもなく可笑しかった。






























「僕」
おはよー
「あたし」
おはよー!
「わい」
はよござー
「あたし」
何その略語w
「わい」
別にええやん
この3人でくだらないようなことを楽しく喋る。
狭くて息苦しい日常の中で安心して呼吸できる瞬間だ。
……息苦しい…?
自分が感じた感覚に違和感を覚えた。
喉をそっと触る。
詰まってる。
何かが喉に詰まってる。
上手く言えないけど、
飴玉でも飲み込んでいるような…
初めて錠剤を飲んだ後みたいな…
後味の悪い感覚。
魚の骨…とかじゃないよね?
最近食べてないし…
「あたし」
……どうしたの?喉痛い?
「僕」
えっ
僕が手で喉を抑えたままフリーズしてたからか、
心配の眼差しを受けてしまった。
「僕」
え~…まあ~…うん、ちょっとね。
なんとなく嘘をついてしまった。
自分でもよく分からないこの感じを
説明するのがめんどくさかったのかもしれない。
「わい」
風邪やったらお大事に。
「僕」
人を勝手に病人にすなw
まあ、気にすることないでしょ…
そう思って深くは考えなかった。