第19話

冷酷な瞳
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2017/11/21 10:17
カミュ
...世詩流、一体何をためらっている?さっさとその娘に止めを刺せ。
世詩流
なっ...カミュ!?どうしてカミュがここに...。
あなたに止めを刺せず動けずにいた世詩流に後ろから声をかけたのは、音成と世詩流達鳳流の頭領、カミュだった。
カミュ
なぜだと?ふん、お前らが任務を遂行するのが遅いから、様子を見に来たのだ。そしたら世詩流、お前がそこの娘に止めを刺すのをためらい、止まっているではないか。早乙女流の真影はそこにお前の妖術にやられのびているし、翔ノ助は今下で音成と戦っているらしいから、邪魔者は誰もいないはずだ。...なぜ止めを刺さない?世詩流...。この愚民が!まさか武将の妹に情が湧き、この頭領である俺の命令が聞けぬとでも言うのか?
世詩流
それは...。
カミュの言葉に世詩流は何も言えずにうつむいた。
カミュ
ふん。図星か。...まあいい、お前が止めを刺せぬと言うならば、特別に、この俺が直々にそこの娘に止めを刺してやる。人を殺すことができない愚民であるお前に、この俺が見本を見せてやろう。
世詩流
なっ...!
言うとカミュは、あなたを見据えた。
あなた

...っ!

あなたを見据えるカミュのその冷酷な瞳に、あなたは体をすくめた。
あなた

(何...この人...怖い...。)

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