第3話

第三章 〜彼とシンデレラを繋ぐモノ〜
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2017/10/29 10:28
彼は最近、シンデレラと共に過ごす事が多くなった。

まぁ2人は【恋人同士】なのだから当然の事だと思いながらも私はまだ受けることが出来なかった。

そんな彼は私の胸に秘めたこの気持ちなど知る由もない。

そんなある日の事だった。

彼が久しぶりに私に声をかけてくれた。

彼「久しぶりだな。あなた」

あなた「うん。久しぶり。」

少し落ち込みながらも私は答えた。

その様子に勘づいたのか彼が私に聞いてきた。

彼「どうした?あなた。元気無いな?なんかあったのか」

今の私にその質問をされるのはとても気がかりだった。

あなた「ううん。何でも無いよ。大丈夫!気にしないで。」

私は答えた。彼に心配をかけさせたくない...。その気持ちが次第に強くなっていった。

少し沈黙が続いた。あまり口に出したくなったが私からこの話を切り出した。

あなた「あ、そういえば...。おめでとう。付き合う事になったんだよね。二人ともとってもお似合だよ!」

彼「おう。ありがとな。」

あなた「うん!応援してるよ!」

空々しいセリフ。そして笑顔。彼は私の嘘に気づいているだろうか。

私にはこの言葉と笑顔で答えることしか出来なかった。

✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄

彼は私にこんな話をしてくれた。

彼「最近さ。捨て犬を拾ったんだ。それがとっても可愛くてさ。アイツと一緒に育ててんだよな。俺の家では飼えないけどアイツの家ならいいって言ってるらしくてさ。俺がいない時の見守り役?的なw』

あなた「犬可愛いよねw私も大好き!w」

表ではそうは言うもののこの犬が彼とシンデレラを繋ぐものだと感じた...。

この日はこんな話をしながら時間が過ぎていった。

私は今日彼と話して少し感じた事があった。

それは彼とシンデレラの間にはもう私の入る隙間などなかったのだ。

私は少しだけ希望を抱いていた。

少しだけ。ほんの少しだけでも私の入る隙間があるなら...。

もしかしたらまだチャンスがある...。と思っていた。

でももう手遅れだった...。


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