結婚式当日の事。
彼はとても綺麗だった。
今までで見た事の無いくらい美しくそしてカッコよかった。
彼に声をかけようとしたがシンデレラといたようで私は声をかけることが出来なかった。
彼の愛しい横顔...
だが彼のその目に私は映らない。
映っているのは彼を愛し、彼に愛されたシンデレラ。
その場に立ち尽くした私に気づいた彼。
シンデレラに一言告げ彼は私の元に来た。
そして彼は私に告げた。
なんでこんな嘘しかつけないんだろう...。
また空々しい笑顔で言ってしまった...。
私はまた前と変わらずに彼に言った。
彼は私そう言って微笑んだ。
もう私に優しい言葉をかけないで...。
私はあなたを忘れたい...。
この小さい頃からの私の気持ちをどうか消し去りたい。
なのにあなたは私の心を揺さぶる。
私はまたあなたを好きになってしまう。
もう嫌だ...。
こんな思いをいつまでもしていたくない...。
もうそろそろで結婚式が始まる...。
この結婚式が終わったら私はどんな顔をして彼に顔向けをすればよいだろう...。
私のこの気持ちにもケジメがつくかな...。
そう密かに思っていた...。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。