ヒドインと呼ばれるものにはメアリー要素の他にも
・元々いるヒロインの役目を横取り
原作ラプンツェルで例えると
薔薇のトゲが刺さって失明した王子の目をラプンツェルの涙ではなく第三者の何らかの処置で治るという状態
夢のラプンツェルしか知らないやつにきちんと解説すると、
あるところにじじばばがいた。
じじばばの近所には「ラプンツェル」という植物を育てている娘を欲しがる魔女がいた。
ばばの方はある日を境に「ラプンツェルを食わせろ」と駄々をこねる。
しかしラプンツェルなんて魔女のとこにしか生えてねえよということで宥めていた。
それでも食いたいと騒ぐばばのためにじじは魔女のラプンツェル畑に不法侵入。
当然のことながらバレ、キレられるじじ。
「ばばが食いたがってんだよー頼むよー」と許しを乞うじじに、だったらということで魔女はある提案をする。
「じゃあラプンツェルあげるからさ、お前んとこに娘が出来あたらあたしに頂戴よ」
普通ならいや無理だとなりそうだが、あろう事かじじはOK。
暫くして娘を授かったじじばばはそれを魔女に奪われ、奪われた娘は「ラプンツェル」という名前に。
塔に幽閉されながら「ラプンツェルー、髪の毛ー」という呼び声で呼ばれ魔女に髪を引っ張られる毎日。
外の世界は怖い。
そう教えられていたラプンツェルは塔の上から美しい歌声を響かせる。
そして、ラプンツェルの歌に釣られてきたのは一国の王子様だった。
最初は警戒していたものの王子の人柄に惹かれラプンツェルは子供も妊娠(これは後でわかる)
魔女の前で会うわけにはいかなかったので密会という形で王子は塔に結構な頻度で通ってた。
けどまあそんなの魔女にはお分かりなわけで。
ラプンツェルは髪の毛を切られ塔を叩き出されることに。
王子はそんなこと知らなかったので普通に来た。そして、降ろされた髪を登る登る。
ここからが魔女のターン。
「いやぁ、まじで凸ってた王子暇すぎ乙でーす!!w」と言わんばかりに髪の毛から手を離す。
当然中に入ってた訳ではない王子。薔薇の棘で両目を負傷、失明で周りが見えず、城にも帰れなくなり森をさまようことに。
一方その頃ラプンツェルといえば、ボロ小屋の中で二人の子供と暮らすシングルマザーになっていた。
塔にいた頃とは比べ物にならない貧しい暮らし。王子とも会えないし、歌で気を紛らわせるしかない。
歌うラプンツェル、そしてその声は奇跡的に王子へ届いたのだ。
微かに聞こえる声に導かれるかの如く王子は向かう。
そして再び再開を果たし、王子も城に帰り、みんな幸せになったとさ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!