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第9話

ただの。 × 松村北斗 (続)
3,247
2018/02/03 02:45
Your said
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「……あれ、いない…?」

ほっくん下で待ってるって言ってなかったっけ…?

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『おっあなたじゃ〜ん!仕事終わったのー?』
「あっ!慎ちゃん!」

早くほっくんとご飯食べに行きたくて少し急ぎ気味に帰り支度をしていたら同期の慎ちゃんに声をかけられた。

『お疲れ〜最近はどうなのよ?』
「へっ?最近?」
『そう!もちろん北斗だよ?』

同期のくせにやたらと年上に可愛がられている彼は呼び捨てでもタメでも怒られないし謎の貫禄がある。
そんな慎太郎は数少ない社内恋愛を知ってる人でもある。

「あのね!ほっくんが今日の夜はふたりでご飯行こうって!誘ってくれたの!!すごくない?!」
『えっ?あの北斗が?!』

会社では割とお堅いイメージがあるからには仲のいい慎ちゃんでもびっくりしたのだろう。

『へ〜良かったじゃん!楽しんでこいよー?
あ、そういえばあの件は俺が何とかしといたからあなたはもう心配しなくていいからね』
「うそ!本当にありがとう…」

あの件とはこないだ珍しくミスしてしまい私には手がつけられなかった仕事の件だ。
ふたりでエレベーターを降り、さすが慎ちゃんは相変わらずできるな〜
なんて思ってると頭にぽんっと手がのった。

『お前は頑張りすぎ。だから少しは周り頼れよ?大丈夫だからな?』
「う〜ありがとう、、慎ちゃんがいてくれて良かった…」
『いいえーまた何かあったら言えよー?あと早くしないと北斗怒っちゃうな〜?』
「あっ!!急がなきゃ!慎ちゃんばいばいっ!」

エレベーターを降りて別れた。
まさかそのところをほっくんに見られてたとは思ってもいなく…

スマホを見ると3回の着信履歴が。
「あ…これはやっちゃったかな…」

とりあえず電話をかけ直してみる。
「……………はぁ」出ない。
怒っちゃったかな……
どうしよう…。

そう思ってると大学時代の友達だった樹から電話が。慌てて出ると
『あっあなた〜?お前今どこにいんの?北斗がお前のこと好きすぎてうざいからどうにかして』
「へっ??まだ会社のロビーだけど…なにどういうこと?」
『だーかーらーあなたが北斗に妬かせたんでしょ?話聞いてるとそうなんだけど。』
「えっ?ほっくんが妬いてる?!嘘でしょ?、」
『いや、ほんとなんだってだからとりあえず俺んち来て』
「うっうん、」

…ほっくんが妬いてる?!
そんなことをしたつもりはないんだけど……とりあえず樹の家に急ぐ


ピンポーン


『…ふぁ〜い誰〜?あっ!あなたちゃ〜ん♡』
扉が開くと顔が真っ赤で呂律が回ってないほっくん。
「ほ、ほっくん、?!大丈夫?!」

『あ〜あなたできればこいつ持って帰って。早く早く』
はい、鞄な。とほっくんの黒い鞄を預けてくれた樹はそのまま来たタクシーにほっくんを詰め込んで笑顔で見送ってくれた。

「ほ、ほっくん…?」
どうやら彼は酔いつぶれで寝てしまったようだ。
でもいつもは見れないほっくんの姿にキュンとしてしまう。

_______________

Hokuto said
.
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『……ん…ほっ…ん…ほっくん!』
「……んぅ…ん?」
目が覚めた。ただ頭が割れるように痛い。気持ち悪い。
「うっ……」
『大丈夫?はい、水飲んで』
手渡された水をとりあえず飲んでると記憶が少し戻ってきた。
「あれ?あなた?あ、」
『思い出した?』

うん、なんとなく。確か慎太郎にムカついてそのまま近かった樹の家に行って…そのまま樹の家にあったビールを手当り次第飲んでて…あなたに妬いて愚痴吐いて…迎え来てくれたっけ…

「……わりぃ、」
『ふふっ、ううん大丈夫だよ。いつもよりちょっとかわいいほっくん見れたしね(笑)』
「なっ…かわいいとかやめろよ」
ただの俺の嫉妬とかまじ恥ずい…

照れ隠しのようにあなたに抱きつく。
『ほっくん…?』
「やっぱり落ち着く…好き。」
普段はそんなこと言わないからかわかりやすいように照れるあなた。

ちょっと顔を離すと真っ赤になった顔が目の前にきたから不可抗力でそのままのキス。
『んっ……』
「好き、だから…だから俺から離れんなよ…」
『えっ…私はほっくんから離れないよ?』
「お前なぁ…ほんと自覚足りなさすぎ」

俺が待ってる間に見たこと、思ったことをちゃんと全部話した。
「だからそのまま帰ろうと思って樹の家行ったの。」
『あ、、ごめんなさい、、』
「ん、わかってくれたらいいから」
『…うん』

「俺、今、すごくあなたが足りてない。だから補充、してもいい?」
『ふふっいいよ?ほくでいっぱいにして?』
「っ…そういうの反則すぎ」

会社では見せないこの甘い雰囲気に酔いそうになるくらい。
俺は甘いあなたに今日も溺れるんだ__

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最後まで読んでくださいありがとうございました!
随分とあいだが空いてしまいましたが、これにて松村北斗×年下彼女 完結です!
いかがでしたでしょうか?
慎太郎くんに嫉妬して樹くんの家で酔いつぶれる北斗くんは想像でもかわいいですね…🤤
rikoさん、リクエストありがとうございました(__)

さて、次はジェシーのお話になると思います。そちらも楽しみにしていてください。
また、書きたい欲が増えSnowMan兄さんも手を出してしまいました(笑)
ぜひそちらも読んで下さり感想などをいただけたら嬉しいです。

リクエストや感想などコメントお待ちしております。

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