第3話

涙が止まらない
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2017/10/21 13:36
幸い、誰にも止められることなくロビーに着く。

入場許可証を受付に返し、外へと向かう。
不意に涙がこみ上げてきた。唇を噛み締める。深呼吸。



涙を拭き、早足でもう一度歩き出す。
あなた

…っと⁉︎

不意に腕を掴まれる。
???
あ、…
ごめん…‼︎
あなた

え…。

後ろを振り返ったが涙で霞んで前がよく見えない。

でもこの声…
ある人のことを思い浮かべた。
思わず声が出る。
涙を拭って見るとそこには…
あなた

モ、モトキさん…

思った通りの人が立っていた。
あなた

え、なんで…

モトキ
きみ、大人数企画に参加してくれてた子だよね?
ずっと端っこで見てたから気になってたんだけど
途中で帰っちゃうから「追いかけなきゃ…‼︎」って思って…
ごめん、迷惑だったかな…
モトキさんの優しさに触れて一度拭いたはずの涙が
大粒になって頬を伝う。

それに困惑したのか、モトキさんはあたふたしている。
あなた

ごめんなさい、迷惑なんかじゃ…‼︎
だけど…。

取り敢えずどっか座ろっか。
そう言ってモトキさんは運動施設内のカフェテリアへ連れて行ってくれる。
私は状況がうまく飲み込めず、ただついて行くしかなかった。

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