
第4話
カフェ・オ・レより甘いもの。
いつの間に買ってきたのか、温かいカフェ・オ・レを差し出される。
お礼を言って受け取る。
私は、シューズを忘れてしまった事、スタッフさんに隅で見学してるよう言われたこと、を話した。
モトキさんは頷きながら聞いてくれたが、私が話し終わっても口を開かなかった。
沈黙に耐えかねた私が口を開こうとすると
モトキさんは笑いながら
明らかに私の過失なのに助け舟を出してくれる。
優しすぎる…。
モトキさんの優しさに触れてまた涙が溢れてきてしまった。
おかしい、今日は泣き過ぎだ…。
私は少し残っていたカフェ・オ・レを飲み干し、立ち上がる。
でも、カフェ・オ・レの甘さは、モトキさんの優しさには勝てなかった。
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