第4話

カフェ・オ・レより甘いもの。
モトキ
飲みなよ。
いつの間に買ってきたのか、温かいカフェ・オ・レを差し出される。
あなた

ありがとうございます。

お礼を言って受け取る。
あなた

(あったかくて…甘くて…落ち着く…)

モトキ
えっと。
まず名前聞いてもいい?
あなた

あ、あの、あなたです。
高校2年です…

モトキ
あなたちゃん、ね。
おっけーわかった。
モトキ
それで…
なんで参加しないで見学してたの?
私は、シューズを忘れてしまった事、スタッフさんに隅で見学してるよう言われたこと、を話した。
モトキ
…。
モトキさんは頷きながら聞いてくれたが、私が話し終わっても口を開かなかった。
あなた

(どうしよう、怒ってる…?
そんなの自己責任だろって思われてるかな…
まぁその通りなんだけどさ…)

沈黙に耐えかねた私が口を開こうとすると
モトキさんは笑いながら
モトキ
なんだ、そんなことか…。
あなた

そ、そんなことって…。

モトキ
いや、体調悪いのかなって…((ボソッ

だ、だってさ‼︎ここ運動施設だよ?
シューズぐらい売ってると思うけど?
あなた

え…?
あっ…‼︎そっか…

モトキ
まぁでもテンパってたらそんなこと気付かないよね。
スタッフも気を利かせて教えてあげればいいのに…
明らかに私の過失なのに助け舟を出してくれる。
優しすぎる…。
モトキさんの優しさに触れてまた涙が溢れてきてしまった。
おかしい、今日は泣き過ぎだ…。
モトキ
泣かないで?
ほら、一緒にシューズ見に行こうよ。
まだゲームには間に合うと思うよ?
私は少し残っていたカフェ・オ・レを飲み干し、立ち上がる。
でも、カフェ・オ・レの甘さは、モトキさんの優しさには勝てなかった。