モトキさんに誘われ、バッシュを買うためにスポーツ用品店に入る。
お金もそんなにないし、安い物を適当に選べばいいやと思っていたものの、
もともとスポーツブランドが好きなせいか、思わずじっくり見てしまう。
あまりの値段に、思わずシューズを持ったまま
「高っ」と呟いてしまう。
欲しいけど、やっぱり安いもので我慢するしかない。
手に持っていたシューズは諦めて棚に戻す。
安くても機能のいいものを探し、レジに向かう。
ん…?
なぜ呼ばれたのかわからないが、店の外から呼ばれたため買おうと思っていた商品を一旦戻しに行く。
何が何だかわからないまま目を瞑る。
(ゴソゴソ)
何故か靴を脱がされた。
そしてまた穿かされた。
目を開けて足元を見ると、私はさっきとは違う履いていた。
驚きを隠せないまま見上げると、
モトキさんは顔を赤く染めながら
と、呟いた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。