第13話

日常。ちょっとした心配。
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2017/12/10 08:11
賢人は家まで送ってくれた。

って、隣だから当たり前か。笑



賢人
また明日な。
あなた

うん。



お互い自分の家に入る。

千秋先輩のマスコットは、「明日先輩に渡す」って賢人が持ってる。

先輩と賢人は、中学の時塾が一緒で知り合いらしい。




私は、今日みんなが習っているであろう内容を勉強した。そうしたら仕事が終わったお母さんが帰ってきて、ご飯を食べて、お風呂に入って、ベットに入った。


今日起こったことを思い出す。


学校に2人で行って、教室を飛び出して、喧嘩して、先輩に抱きしめられて、賢人に嘘をついて…。

仲直りしたけど、その選択が正しかったのかは、よくわからない。


そんなことを考えていたら眠りについて、
いつもと同じように起きて、
いつもと同じ時間に家を出た。

大体賢人と鉢合わせるのに、今日は出てこなかった。

「もう家出たのかな?」

そう思い、1人で駅に歩いて行く。


学校に着くと、昨日のようなことは起こらず、平和だった。いつめんが話しかけて来て、他愛もない話をしただけ。

賢人と一緒に来なかったからかもしれない。

教室を見渡しても、賢人の姿は見つからなかった。

1時限目が始まっても、二時限目が始まっても、放課後になっても、彼の席は空っぽだった。


そして私が1人で帰ろうとすると。

ある人が私に話しかける。


「あなたちゃん、一緒に帰ろうか。」





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