行ってきます
ガラッと戸を開け、一歩踏み出した。
ヒュー…と風が吹いて、私の髪を揺らす。
寒っ…
と一言呟くと、私は待ち合わせ場所へ向かう。
___
…あなた
待ち合わせ場所に付くと、一松兄さんが私の名前を呼んだ。
一松兄さん…わざわざ呼び出してどうしたの?
……えっと…
…何?怖いんだけど…
…猫カフェ、行きたい…
猫カフェ…?
…うん…
お、一松とあなたじゃないか。何をやっているんだ?
革ジャンにサングラスの相変わらずなカラ松兄さんがいきなり現れる。
ん?あ、カラ松兄さん。一松兄さんが猫カフェに行きたいらしいの
…!うわぁぁぁぁぁぁだぁぁぁあぁぁぁあ!!!!!
突然一松兄さんが叫んで、家の方向へ走る。
一松兄さん!?
一松!?
私とカラ松兄さんは顔を合わせて頷くと、一松兄さんを追いかける。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!