第16話

雷 台風 🌸
235
2017/12/20 13:06
駿介
ん...
目を覚ますと窓の外はすっかり夕焼け空だった。
駿介
ゆーいー...
あなた

んん...

結愛が「ふあー」と言いながらあくびをする。
あなた

カレー作んなきゃー...

駿介
作ろっか
ふたりでキッチンに向かう。
手を洗った後、結愛は慣れた手つきで野菜を切り始めた。
駿介
すげえな...
あなた

駿介もやってみなよー

駿介
う、うん...
だんっ!
あなた

えっ!?

駿介
え?
あなた

なんでそんな音がするの!?

駿介
え?しないの?
どんっ!がたがたがた
あなた

ストップストップ!!
危ないよ!

駿介
えー?
あなた

左手は猫の手だよ!

結愛は駿介の左手に自分の左手を重ねた。
駿介
((おー...緊張する...))
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
なんだかんだでカレーが出来た。
あなた

できたー!!

駿介
お疲れー!
あなた

食べよ!

向かい合ってダイニングテーブルに座ると「いただきます!」と言って食べ始めた。
あなた

ん...美味しいじゃん!

駿介
うまーーっ!
2人で目を合わせて笑う。
幸せな空間。
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
外は雨が降りだしていた。
これから台風が来るらしく、雨と風がひどい。時々雷の音がする。
あなた

えっ...

駿介
どうした?
携帯を見て結愛は固まっている。
あなた

今日...家族みんな帰ってこれないって...

駿介
あ、台風で?
あなた

うん...

駿介
そっかー俺も早く帰んなきゃ
あなた

帰っちゃうの?!

駿介
...え?
あなた

え...いや、あの、変な意味じゃなくて!!

駿介
((びっくりした...))
あなた

あのさ、わたしさ、雷...怖い...

駿介
...あぁ!そっか雷苦手なんだよね
あなた

うん...だから...一緒に...いてほしいなぁー...とかわがまま...?

途切れ途切れ。ちらちら駿介を見ながら。
駿介
((あぁ。もう。かわいい。))
駿介
...うん。分かった。家に電話してきていい?
あなた

うん!ありがとうー!

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
電話すると「あー結愛ちゃんね!仲良くしなさいよー!」とのことだった。
駿介
泊まっていいってー
あなた

よかったぁーー!!

結愛がぴょんぴょん飛び跳ねる。
あなた

駿介と一緒なら全然怖くなーい!

駿介
それはよかったです(笑)
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+
その後もいつものように仲良く喋った。
あなた

そろそろお風呂入ってくるー

駿介
はーい
駿介
((...あ。お泊まり。))
ここで初めて「お泊まり」「家にふたりっきり」ということを自覚した。
駿介
((うわぁー...待ってよ...緊張するよー...))

プリ小説オーディオドラマ