目を覚ますと窓の外はすっかり夕焼け空だった。
結愛が「ふあー」と言いながらあくびをする。
ふたりでキッチンに向かう。
手を洗った後、結愛は慣れた手つきで野菜を切り始めた。
だんっ!
どんっ!がたがたがた
結愛は駿介の左手に自分の左手を重ねた。
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なんだかんだでカレーが出来た。
向かい合ってダイニングテーブルに座ると「いただきます!」と言って食べ始めた。
2人で目を合わせて笑う。
幸せな空間。
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外は雨が降りだしていた。
これから台風が来るらしく、雨と風がひどい。時々雷の音がする。
携帯を見て結愛は固まっている。
途切れ途切れ。ちらちら駿介を見ながら。
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電話すると「あー結愛ちゃんね!仲良くしなさいよー!」とのことだった。
結愛がぴょんぴょん飛び跳ねる。
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その後もいつものように仲良く喋った。
ここで初めて「お泊まり」「家にふたりっきり」ということを自覚した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。