第16話

主人と家畜
1,324
2017/10/30 04:27
ルキ
ルキ
...ほら、ここが風呂場だ。どうせお前は居間の場所も分からないのだろうから、上がったら案内してやるために俺はここで待っていてやる。本当に時間がないから、とっとと入ってこい。少しでも遅かったら...俺が入っていくからな。
あなた

...っ!?わ、分かりました...!

あなたは慌てて風呂場の中に入ると、胸元が引き裂かれた制服や下着を脱いで風呂に入った。
あなた

(わ、風呂場も広いな...。あ、いけない早くしないと...。)

あなたは少し慌てながら早めに髪や体を洗い、洗い終えると湯船に浸かった。
あなた

(ふぅ...すぐに上がらなきゃいけないけど、ようやく少しゆっくりできる...。はぁ、本当、昨日からいろんなことが起きすぎて疲れたし、ルキ先生達が兄弟でヴァンパイアなんて夢見てるみたいだよ...。...あれ?そういえば私...今日何か夢を見た気がするけど...全然思い出せない...なんで...?)

あなたが思わず湯船のなかでそんなことを考え込んでしまっていると...。
ルキ
ルキ
...遅い。
あなた

きゃっ!?

不意に風呂場のドアが開き、廊下で待っていたはずのルキが入ってきた。
あなた

ル、ルキ先生...!?あ、あの私まだ...

ルキ
ルキ
言ったはずだ、少しでも遅かったら入っていくからな、と...。それと...言ったはずだろう、この屋敷では...
バシャッ
あなた

きゃっ!?...あ、...。

ルキ
ルキ
...ルキ様だ、と...。
ルキは湯船に浸かっていたあなたの片腕をつかむと引き上げ、あなたを立たせて顔を近づけ...。そう言った。
あなた

...あ、...。

ルキ
ルキ
...ふん、ほら、早く来い...!
あなた

あっ!

ルキはそう言うとあなたの腕を強く引っ張って脱衣場へと連れてくると、乱暴にタオルをあなたの髪に被せた。
ルキ
ルキ
...とんだ馬鹿な、手間のかかる家畜だな...。俺はお前の体になど、興味もない...。いちいち恥ずかしがるな、面倒だ...。ほら、さっさと拭いて、着替えるんだ...。俺の目の前でな...。
あなた

...はい...。

プリ小説オーディオドラマ