「もうチャイムなるし、終わっとくけど今日のとこ
分からないなら聞きに来いよー。」
涼真先生の英語の授業が終わったあと、
きっと、今の時間の英語が分からなかったのであろう女子生徒達が
涼真先生の元へ群がる。
「せんせー!ここ教えてー!」
「お前さっき答えれただろー?」
うーーーん。
私ほんとにさっきのところ分からなかったから聞きたいのに、
これじゃあ永遠聞けないなぁ。
女子だらけの先生に質問するのを諦め、私は一人教室を出た。
正直、クラスの子達が明るすぎて眩しすぎて、
とてもじゃないけどついていけない。
なのに勉強もついていけないなんて、終わりだ。
部活に入っている寧々と違い、放課後時間が割と空いてるので
私は毎日残って勉強することにした。
なんの取り柄もないならせめて勉強だけでも。。
放課後になり、みんなが一斉に教室を出る涼真先生を追いかけていく。
楽しそうで何より、、。
何十分かして、きゃーきゃーは収まり、静かになった。
時間を忘れ勉強していると、
気づけば外は真っ暗で、クラブ員のみんなもほとんどいない状態だった。
「やば。帰ろ。」
ノートを閉じた時、
教室のドアが開き、誰かが入ってくる気配がした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。