第3話

例えば
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2017/10/22 12:32
家に帰った私はすぐさま自分の部屋に行き、あるノートを開いた。

私は最近、趣味の一環としてギターを始めたのだ。基本的にカバーを歌っていたが、次第に自分で作詞作曲がしたくなり、思ったことをノートに書き留めて歌にしていたのだ。
あなた

初めはこれかな

私は彼からもらったシャーペンを、ノートに走らせた。



例えば 君の顔に 昔より
シワが増えても それでもいいんだ
僕がギターを 思うように弾けなくなっても
心の歌は 君で溢れているよ

高い声も出せずに 思い通り歌えない
それでも頷きながら一緒に 歌ってくれるかな

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