「」=あなた
『』=カンダニエル
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「泣いてなんかないし…」
『泣いてるよ』
そして、謎の沈黙…
『ねえ。』
「何?」
『俺と別れたいの?』
「え」
私は、ダニエル君の事好きだし、別れたくなんかない…でも、相手が私のことを嫌ってるから…
「……別れたくなんかないよ」
『嘘だ、本当は別れたいんだろ?』
「別れたくないって、!!!!」
また、涙が出てきた。
涙をふこうとしたその時。
ダニエルくんに抱きしめられた。
「離してよぉぉ…」
『ごめん、離す気ないわ』
『あなた。お前、なんで、いきなり別れようなんて言い出した?』
「ダニエル君が、ヒック…私のことを嫌ってると思ったから?ヒック」
『は?俺が、お前のこと嫌ってる?何言ってんの?』
『俺は、お前の事好きだよ?』
「…嘘だぁ、ヒック」
『嘘じゃないし。』
「だって最近すごい冷たかったじゃん」
『それは、仕事を早く終わらせるためだよ。』
『明日は、あなたの誕生日だろ?』
「え、あ、うん」
そうだ、確かに私は、明日、たんじょu…誕生日!?すっかり忘れてた。。。
『毎年祝えてないから、今年はしっかり祝いたいなって』
うわぁお、止まってた涙が出てきた。
そしたら、おちび泣かないの~って言われたよ
私は小学生かっっっ。
少し落ち着いてから、
「…ダニエル君。」
『ん?』
「ありがとう。そして、ごめん。」
『どういたしまして。こっちこそ、ごめんな』
「そろそろ家に帰ろっか」
『うん』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!