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第1話

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2017/10/23 07:25


9月25日。

自分の家の付近にある駅には、ざわざわと学生達が集まっていた。

今日は待ちに待った林間合宿だ。

私が通っている【米沢高校】では、毎年6人班で一つのロッジに6泊7日泊まることになっている。
班内で決めた予定に沿って6泊過ごすのだ。

私、千寿は、幼なじみの結依が来てくれるのに物凄く嬉しかった。

結依は、滅多に学校に来ない、いや、来れない子だった。
最初は大丈夫かな?なんて思っていたが、その気持ちはだんだん薄れ、結依に会えるとゆう喜びに変わっていった。


『千寿!早くしないとバス来ちゃうよー』

そう私の名前を呼んだのは、私と同じ班で、班長の優だった。

はーい、と言ってバスに向かおうとすると、不意に後ろから誰かにふくをひっぱられた。

『千寿ちゃん....!』

私の服を引っ張っていたのは、結依だった。

『あぁ結依、おはよ。良かった、一人で来れたんだね』

そう言って私は微笑むと、結依はちょっと笑い、

『千寿ちゃんに会いたくて早く起きちゃった....』

と言った。相変わらず破壊力のある笑顔だ。

『そか。..あっ、それよりバス早く座んないと隣に慣れないかもよ!』

そういって私は急いで結依を連れてバスに向かった。

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