第56話

番外編~part2~
1,129
2020/05/16 05:36
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
お前さっきから様子おかしいけどどうした?
桃(モモ)
な、何もないよ…
今は車の中。
お昼を軽く食べて、学校に向かっている途中だった。

どうしたって陸斗が…

私はさっきの電話がずっと頭から離れないでいた。

そりゃあ女の子と電話で話すことぐらいあるよね!ちょっと電話終わるのを待ってようかな?
そう思っていたときだった
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
もちろん、好きだよ。お前のこと
え、今なんて…

プロポーズしてくれたのもウソだったの??
じゃあなんで、今私とこんな……

直接その意味を聞きたい。だけど本当に私のことからかってただけだとかそんなこと言われたら…
考えれば考えるほど苦しくなって私はとりあえず試着室に戻った。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
悪い、電話してた。
似合ってんじゃん。それにしたんだな。
数分後、陸斗は私に先程と何も変わらない笑顔で話かけてきた。
桃(モモ)
う、うん…
それから車に戻り今にいたるわけなのだが…
どうしよう。
動揺しすぎてまともに顔見れない。

お昼食べる時も、車に乗っててもほぼ無言だし…

さっきの電話の言葉がぐるぐる頭の中でリピートされる。
どういうシチュエーションでもあの言葉が出てくるってどんな時なんだろう。

そもそも、陸斗に久しぶりにあって、いきなりプロポーズされて、私舞い上がっちゃって。

よくよく考えると急展開すぎない?

もしかして本当に何か裏があったりして…

もういいや、寝よう。
もう何も考えたくない。


       ・
       ・
       ・
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
おい、ついた。
桃(モモ)
あ、ありがとう。
いつの間にか本当に寝ちゃってたみたい。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
あ!桃ーー!!
冬馬(トウマ)
冬馬(トウマ)
陸斗!!
桃(モモ)
乃愛ーー!!
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
よし、そろったな。
桃(モモ)
そういえば今日って何するの?
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
あれ?陸斗言ってなかったの?
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
あぁ。忘れてた。
桃(モモ)
あ、うん。聞いてなかった。
目があって思わずばっとそらしてしまった。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
桃、なんかあった?
桃(モモ)
え、ううん何も?
とりあえず中入る?
冬馬(トウマ)
冬馬(トウマ)
そうだね、とりあえず中入ろうか。
桃(モモ)
な、懐かしいなー!
高校卒業してから1回も来てなかったしなー
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
そうだねー、全然変わってない
自然な流れで私は乃愛と陸斗は冬馬くんと少し間隔があいて歩く。

見慣れた場所はこれでもかというほどに色んな記憶を蘇らせた。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
何があったの?
桃(モモ)
え、ほ、本当に何もないよ!!
小声でそっと乃愛が聞いてきた。
乃愛に話せば気持ちが楽になるのかもしれないが、その事を人に話す勇気さえなかった。

気がつくと私たちが3年生だった時の教室に来ていた。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
確かここだねー!!
ロッカーにあった開かずの扉。

あぁ。今日はこれを開けるために来たんだ。

3年生の夏休み
私たちは確かここにタイムカプセルのようなものをつくったのだ。
冬馬(トウマ)
冬馬(トウマ)
懐かしいね。
まだ鍵がかけられており開けられた様子はない。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
それでベランダのここだっけ?
ベランダの壁にある大きな穴。
教室と繋がっていてよく腕を通して遊んだりしてた。
その壁を足で軽く3回ほどけると…

カランッ
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
お、やった!まだちゃんとある!
出てきたのはとても古い鍵。

この鍵を開かずの扉の鍵穴にさすと…

カチャン
桃(モモ)
あいたね
中からは手紙と思い出の品がたくさん入っていた。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
良かった、誰にも開けられてなかったみたい
乃愛は楽しそうに中のものを見る。
冬馬くんも一緒になって笑顔手紙などを読んでいた。
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
なんてかいてあったのー?
冬馬(トウマ)
冬馬(トウマ)
えー、ちょっと見て欲しくないかも
乃愛(ノア)
乃愛(ノア)
なんでー!
キラキラと喋る2人の薬指には結婚指輪がはめられていた。

そういえば私指輪もらってないな…

チラっと陸斗の方をみる。
すると、目があい、そらされ
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
ゴメン、電話
そういって、すっと教室の外へ出ていってしまった。

何それ。何か裏があるんです。って顔で言ってるみたい。
幸せそうな2人を見るのも辛くて、私も教室の外へと出ていた。

あ、本当に電話してる。
教室から結構離れた廊下で陸斗は楽しそうに笑いながら話していた。

さっきの人と同じ人かな?

聞くならきっと今だ。もしかしたら私の聞き間違いかもしれないし。

恐る恐る陸斗に近づいた。
桃(モモ)
陸、、
そう言いかけた私を見るなり
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
来るな!!
桃(モモ)
え、
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
いや、その、、教室にいろ!
桃(モモ)
何、それ…
なんでそんなに怒るの。
やっぱり私に何か隠して…
桃(モモ)
ゴメン、帰る!!
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
ちょ!桃!??
陸斗の声はもう耳には届かなかった。

信じられない。
なんで、なんで、、、

目から自然と涙が溢れていた。

もう、嫌だ。これ以上振り回されたくない。
学校を抜け出し1人歩く。



パラパラ、パラパラパラパラ
ザーーーーー




桃(モモ)
え、ウソ。雨…
私の心を表すかのような激しい雨。

だけど私はとまるのがいやでとにかく学校から離れたくて歩き続けた。

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