第54話

番外編~part 2~
1,682
2019/09/25 14:54
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
じゃ、車のって
桃(モモ)
えっ!??
なんてお高そうな車…!
黒い車体が輝いててなんか、乗るのに気がひける。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
乗らないの?
桃(モモ)
の、乗るよ!!
私は助手席にのって、陸人は運転席に乗った。

陸人運転できるんだ…。

私は自動車学校に通う時間がなくて、免許はまだとれていない。

なんか、ズルいな、こんなにカッコいいの。

陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
何?俺に見とれてんの?
桃(モモ)
はい!??
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
サングラスかけた方がもっとイケメン
自分でいうか!?
と、心のなかでつっこんだ。

ってか、本当にサングラスをかけだすじゃん。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
なっ?
桃(モモ)
別にー
カッコいい、なんて素直に言えるわけないじゃん。

けど、そっけなさ過ぎたかな…?

チラッと横目に陸人を見る。
陸人は何でもないと言う風な顔をしていた。

気にして損した!
桃(モモ)
もう、陸人のバカ
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
あっ?
…。
 
そういえばこの人ドSだった! 
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
俺様をバカ呼ばわり?
桃(モモ)
ご、ごめ
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
じゃあ、罰を受けてもらわないとな
嫌な予感がする。

いや、負けるな自分!
こんなんじゃ、結婚後の自分が心配!

こんなドS男なんかに負けない!

と、勝手に一人熱意を燃やしていると…
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
ついたぞ
桃(モモ)
おぉー
おぉー。とはいったものの、どこか分からない。

とりあえず分かることは自分がいる場所はビルの前であることだけ。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
こっちだ。
桃(モモ)
ここって…
陸人に手をひっぱられ中にはいった。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
そう、美容院だ。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
俺をバカにした罰として、
ヤバいほど可愛くしてやるから
桃(モモ)
あ、ありがとう
陸人は嬉しそうな俺様の顔でニヤニヤしている。
 
思ってた罰と違う…

むしろ、嬉しい!!!
俺様のくせに…笑
桃(モモ)
最近美容院も行けてなかったしな~
店員
お待ちしておりました。
店員
あっ、桃さまですね。
では、どうぞ、ごゆっくり
桃(モモ)
あっはい
何でしたの名前?
ていうか、どうぞごゆっくりってどゆこと?
この店員さんではないのかな?
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
お待ちしておりました。桃さま。
どうぞこちらのお席へ
桃(モモ)
えっ?笑笑
なにしてるの?陸人笑
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
仕事だよ
桃(モモ)
えっ、、
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
美容師が本業ではないけどな
桃(モモ)
?????
さらに意味が分からない。 
確かにずっと陸人の仕事はなんだろうって思ってたけど。

美容師さんでもあるのか…。
何?こいつ。ホントになんでもできるじゃん。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
では、まずシャンプーをいたしますのでこちらへ。
言われるがまま動く。

なるほど、今は本当に店員とお客さんって感じでいくのか。

顔に布を被せた。

美容院で髪の毛洗ってもらうの好きなんだよなー。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
お湯加減大丈夫ですか。
桃(モモ)
はい、大丈夫です
これをしてるの、陸人じゃないみたい。

特に会話をすることもなく、髪の毛を洗い終わった。
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
では、俺好みに切っていきますね
俺好み…笑

気になったけど、つっこむような気分でもない。後はまかせよう~

あっ、そうだ!
桃(モモ)
お願いがあるんですが
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
どのようなご用件ですか
桃(モモ)
どんな風になるのか楽しみにしたいので、終わるまで目隠しをして、音楽を聴くのはダメですか
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
いいですよ
目隠しになるものは…
桃(モモ)
ずっと目を閉じときます!
あっ、一応マスクで隠しますよ
未使用ですからね?
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
承知しました
では
違和感しかない二人の敬語。
なんか、新鮮。

耳にイヤホンをつけて、マスクで目隠しがわりにして、目を閉じる。

あっ、寝れそう笑

どんな風になるのかな~
陸人が私の髪を触っていく。

音楽を聴いているから、髪の毛を切っている音は聞こえない。

早くみたいな。
夢心地のまま、私は眠りへと落ちていった。

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陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
できだぞ
耳元でささやかれて、ゆっくりと目を覚ました。

イヤホンははずされていて、マスクだけつけられていた。
桃(モモ)
ふはぁー。
じゃあ、見るね
ゆっくりとマスクをとる、と。
桃(モモ)
うわぁーー!!
最近美容院なんか行ってなかったから、私の髪はすごくのびてた。
いわゆるロングヘアー。
髪の毛も量があって、重たい印象。
それが、なんと…!!

ゆるふわミディアム!
肩よりちょっと長いくらいで、あの多かった髪の毛もすごく軽くなってる。

自分で言うのは自意識過剰かもしれないけど、ちょっと可愛く見える。

これが、陸人の好み、か…。

嬉しい気持ちを押さえられなくて、私は陸人の方を見た。
鏡ごしなんかじゃなくて、ちゃんと実際に。
桃(モモ)
ありがとう
ほんとっに可愛い
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
あぁ。俺がやったんだから当然だ。
桃(モモ)
ふふっ。
うん、そうだね
桃(モモ)
こんな髪型初めてし…
唇と唇が重なる。

甘くて、優しいキス。

ほんのりと、陸人の顔が赤いような…
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
俺以外見るなよ
まっすぐな瞳で私を見つめる。

ドクドクドクと高鳴る鼓動。
今が一番幸せかもしれない。

そんな風に幸せ気分を満喫していたのに…
陸斗(リクト)
陸斗(リクト)
よし、次行くか!
桃(モモ)
えっ!?
可愛い髪型にしてもらったのに、まだどこかいくの??

陸人は私の腕を引っ張り走っていく。

こういう陸人も好きかも





 


まだ番外編は続きます

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