イライラが増え、家に帰った。
どうしよう…。乃愛にウソカノやってること言った方が良いかな?まぁ、言うか。
あっ、すぐに返信きた!よし、この勢いでいっちゃおう。
乃愛、ドS男の本性知らないもんなぁ。
知ったらあんなやつ!って、きっとなるはず!
って、ウソカノになったのに嫌な部分にしか目いかなかったら、さらにキライになりそう。
ということで、良いところを探そう!とは思ってみたものの、最近会ったばっかりだし、アイツのことよく知らないし…。
~次の日の朝~
乃愛とはもちろん、家が近いため、朝は二人で電車通学だ。
正直なところ、行きはアイツと一緒にいかなくてよくて、気分が良い。
少し不安だ。乃愛にこの事を言おうか迷ったのは、案外口が軽いことにある。
まぁ、天然だから仕方がないっていえばそうなんだけど…。
駅につき、電車に乗った。
えっ?乃愛は知ってたの?状況がよくわからない。
はい、はい、美男美女さんたち、それはよそでやってください。
マジかよ…。じゃあもしかして朝も…。
同じことを考えたのか
すっごいニヤニヤしながらいっている。
さすがにいきも帰りも二人は無理だ…。
あれ?そういえば昨日はなんで同じ電車に乗らなかったのだろう。
不思議に思ったけど、今は聞かないことにした。
王子の喋り方だ…。この喋り方なんか違和感あるなぁ。まぁ、ドSな部分見てるからだと思うけど。
喋りながら学校へ行くと早くついたような気がする。
普段私も乃愛も音楽聞いたりしてるからなぁ。
こいつといてもあんまりストレスたまらなかったし…。乃愛のおかげかな?
このときの私はこのあとのことを想像などしていなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!