玲奈ちゃんに案内され、リビングへと来た。
断る理由もなく、玲奈ちゃんの部屋へついていった。
わぁ…女の子の部屋って感じだ。
改めて思う…。なんだろうこの状況。
玲奈ちゃんの部屋、本当に女の子って感じ…。あっ、この写真…。
私が見つけたのは、玲奈ちゃんとあと二人、男の子が写ってる写真だ。
陸斗と冬馬くんか。
なんとなく面影がある。
その写真を手に取ろうとして立ち上がると、棚にあたってしまった。
ドサッ
ん?何か…落ちた?
可愛い文字で、交換ノートとかかれている。
まさか…。
ふとよみがえる、陸斗の部屋でのこと。
何冊もやっていたのだとしたら…。
抑えられない欲望に負けて、私はそのノートを手に取った。
"玲奈です!!今日は陸斗と遊んだ!可愛いお花をくれた!大切な宝物♪"
宝物…か。
い、いつの間に!!
どうしよう、勝手に読んでるのバレちゃった…。お、こる、よね。
ビクビク震えていると
怒ってない??
私がそんなことを気にしてるとも知らず、玲奈ちゃんは語りだした。
聞く前に話をふさがれてしまった。
それから、玲奈ちゃんの小さい頃の話にふれることはなかった。
そして、自分の部屋のベットで、少し考えた。
勘違いって、どういうことなんだろう?
いじめられてたことが原因じゃなくて、離婚で引っ越しちゃったんだよね。
そんな人にライバル視だなんて。そこから間違ってるよね…。
自分が陸斗の立場だったらきっと…きっと……、そうか!そういうことか!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。