第31話

ヘヤ
3,144
2018/02/22 12:42
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
どうぞ、上がってください
玲奈ちゃんに案内され、リビングへと来た。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
せっかくだし、私の部屋来てよ!
断る理由もなく、玲奈ちゃんの部屋へついていった。



わぁ…女の子の部屋って感じだ。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
ちょっと散らかってるかもだけど…
桃(モモ)
だ、大丈夫だよ
改めて思う…。なんだろうこの状況。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
あっ!
私お菓子と飲み物持ってくるね!
桃(モモ)
あっ、ありがとう
玲奈ちゃんの部屋、本当に女の子って感じ…。あっ、この写真…。

私が見つけたのは、玲奈ちゃんとあと二人、男の子が写ってる写真だ。

陸斗と冬馬くんか。
なんとなく面影がある。
桃(モモ)
玲奈ちゃんは、陸斗のことどう思ってるんだろう…。
その写真を手に取ろうとして立ち上がると、棚にあたってしまった。

ドサッ

ん?何か…落ちた?

桃(モモ)
あっ…これ
可愛い文字で、交換ノートとかかれている。

まさか…。

ふとよみがえる、陸斗の部屋でのこと。
何冊もやっていたのだとしたら…。

抑えられない欲望に負けて、私はそのノートを手に取った。

"玲奈です!!今日は陸斗と遊んだ!可愛いお花をくれた!大切な宝物♪"

宝物…か。

玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
あっ、見ちゃった?
桃(モモ)
れ、玲奈ちゃん!
い、いつの間に!!
どうしよう、勝手に読んでるのバレちゃった…。お、こる、よね。

ビクビク震えていると
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
懐かしいなぁ~
怒ってない??

私がそんなことを気にしてるとも知らず、玲奈ちゃんは語りだした。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
私、転校したんだよね。小学2年生の時に。二人に、お別れも言わずに。
桃(モモ)
そ、そうなんだ…。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
それでね、その頃私、いじめられてたの。クラスの女子に。まぁでも、まだ2年生だから。けど、その頃は、すごく辛かった。
桃(モモ)
えっと、それが原因なの?
引っ越したの。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
やっぱりそう思っちゃう?
桃(モモ)
今、聞いてたかんじだと…。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
ううん、違うんだ。親の離婚。
今は、再婚してるんだけどね。
桃(モモ)
大変だったんだね。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
うん。ちょっと話戻るけど、いじめられてた理由がね。陸斗といつも一緒にいるからだったの。
桃(モモ)
えっ?
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
陸斗、小さい頃からモテてたから。冬馬もいて、いつも三人でいたんだけど、"陸斗くん可愛そう~。浮気してる子と一緒だ~w"て。
桃(モモ)
ひどいっ!!
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
まぁ、気にくわなかったんだろうね。しょうがないっちゃしょうがないんだけど…。だって、陸斗は恩人だから!
桃(モモ)
おん…じん??
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
そう。私、すごく人見知りで、いつも一人でいてた。もちろん友達作って遊びたかったけど、自分から話す勇気なくて。そこで陸斗!
桃(モモ)
陸斗が、玲奈ちゃんを誘ったの?
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
そうなの。一緒に遊ぼうって言ってくれて。だからこそ、勘違いされちゃってたら悲しいなって。
桃(モモ)
それってどういう…
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
よし、こんな話終わり!
聞く前に話をふさがれてしまった。
玲奈(レイナ)
玲奈(レイナ)
せっかくお菓子あるんだし、食べようよ!あと、女子会やろうよ!
桃(モモ)
う、うん。
それから、玲奈ちゃんの小さい頃の話にふれることはなかった。

そして、自分の部屋のベットで、少し考えた。

勘違いって、どういうことなんだろう?
いじめられてたことが原因じゃなくて、離婚で引っ越しちゃったんだよね。

そんな人にライバル視だなんて。そこから間違ってるよね…。

自分が陸斗の立場だったらきっと…きっと……、そうか!そういうことか!

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