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い、今なんて?
ことの始まりは、数分前。
普通に授業を受けていたのだけど、急な腹痛におそわれ、ゆっくり歩いていた。
でも歩いてる途中、だんだんなぜかなおってきた。だから、薬だけもらおうと保健室まで来たのである。
中で話し声が聞こえて、そしたら…
「付き合おう」
って、陸斗の声。
どういうこと?
そっとのぞこうとして、動くと…
カダン!
頭の中が整理できず、思わずテーブルのかどに足をぶつけてしまった。
話してる相手って玲奈ちゃん!??
だんだん陸斗がこっちへ近づいてくる。
わざとらしかったかな?
でも、ウソではない。
これは、ちゃんとした事実なのだ。
えっ今、私と目が合って、わざとらしい笑みをこぼしていたような。
陸斗は少し焦った顔をして、
そう玲奈ちゃんに言い、この場から離れた。
玲奈ちゃんは何事もなかったかのように、私に喋りかけた。
ましてや、本当に私を心配しているかのようだ。
どういうこと…?
こっちが表で、さっきのが裏?
でも、ちょっとまって!
玲奈ちゃんが、私と陸斗が付き合ってるってことを、知らない可能性もあるよね。
って、言ってもウソカレカノなんだけど…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。