ピンポーン
私が家でのんびりとテレビを見ているとインターホンがなる
ドアを開けるといきなり誰かが抱きついてきた。
抱きついてきたのはアルカリ君だった。
アルカリ君、もといアルカリ性君は実況者。
特徴は滑舌が悪い事と毒舌、そのギャップ?が女性からすごい人気を得てるんだよね。
文句言ってる途中で噛んだりする所が私もすっごい可愛いと思う。
それよりも、だ。普段から実況してる時と同じで冷たい時が殆どで甘えてくる事なんて滅多にない。
だからアルカリ君から抱きついてくる、というのはホントにレアなのだ、やばい写メ撮りたい
私は萌え死にしそうなんですが…。
さっきから抱きついたまま離れようとしない、頭をぐりぐりさせてくる。
なんかまるで猫みたい、私はニヤけてしまいそうになるのを必死に抑える。
そう言うとアルカリ君はこくりと頷き離れる。
普段は絶対甘えてこないしそういう言葉も言ってこないから新鮮だなぁ。
そんな風に思ってる合間にアルカリ君は急いで靴を脱ぐ、そんなに私不足なのか…。
靴を脱ぎ終わったアルカリ君が私に向き直り手を前に出してそう言う。
あぁ、そういやハロウィンだっけ…。
お菓子あったかなぁ、なんて考えてたら予想外の言葉が聞こえた。
え、今なんて言った!?
私をくれなきゃイタズラするぞって……お菓子じゃないの!?
嬉しいけどなんか恥ずかしいな……。
アルカリ君どうしたんだろ、むしろそっちが心配になってきた。
私が慌てふためいていると
なんてアルカリ君が呑気に言ってる。
そう言うとアルカリ君は私の頬にキスしてきた。
私が呆然と立ち尽くしたままで居るとアルカリ君は妖艶な笑みを浮かべながらこう言った。
私はそれにこくりと頷いた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!