第6話

帰り道
161
2017/12/05 07:42
高杉 日向
でさー
私は今、あの学園の王子様である高杉くんと帰っている。
ありえないこの状況。
高杉 日向
…橋?…高橋ー!!、
高橋 千晃
え、あ、はい!?
高杉 日向
俺の話聞いてた??
高橋 千晃
え、…はいー
嘘です、聞いてなかった…
高杉 日向
高杉 日向
俺に嘘つくとはどーゆーことかなー、ちーちゃん?
やはり、嘘だとバレてしまいました。
高杉くんに嘘は通用しないみたいだ。
ていうか今…
高橋 千晃
高杉くん、今ちーちゃんっていった?
高杉 日向
あぁ、千晃って呼ぶのめんどくさいし、かわいくない?
ちーちゃんって。
なんか猫みたいで(笑)
ちーちゃんなんて、呼ばれたことなかった。
下の名前でさえ、呼ばれたことがなかった私にとっては
はじめての経験でなんだか嬉しくて少し泣きそうになった。
高橋 千晃
あ、ありがと…
あの、じゃあ。高杉くんは
みんなに、どんなあだ名、呼ばれてるの?
高杉 日向
あだ名?あだ名かぁ、
ひなたとしか、呼ばれたことないよ
高橋 千晃
じゃあ、私!
高杉くんのこと、ひなくん、って呼んでもいいですか!?
高杉 日向
いいけど、なんでひなくんなの?
ひなたでいいのに
高橋 千晃
あ、それは
高杉くんの1番になりたくて…なんて言えない。
何でもいいから、高杉くんの特別でいたいから
高杉くん…じゃなくて。
ひなくんは、一瞬不思議そうな顔をして
やさしく微笑んでくれた

どうしてこんなに優しくしてくれるんだろう?
何かあるんじゃ…??

ひなくんは、噂ではクールで爆笑したりするタイプじゃない。
どちらかというと、噂とは真逆な性格だ。


それから…
色々な世間話をしたりして、
結局、ひなくんは"女の子一人じゃ危ないよ"って。
家まで送ってくれた。

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