高橋 千晃 へ
今まで本当にありがとう。ごめんね。
傷つけるだけ傷つけて何もあげられなくって。
俺の千晃への想いは嘘じゃないんだよ。
本気で千晃が好きだったし、
本気で花音と別れようとしてた。
千晃と真剣に付き合いたいって本当に思ってたんだ。
親のこともあるけど、
花音のこととか色々、
中途半端な状態で千晃と付き合うことはできなかった。
傷つけるだけだと思ったから。
でもやっぱり俺には千晃が必要で、
会いたいって思って花音には内緒で会いに行った。
でもその俺の行動が、
千晃を余計傷つけちゃってたんだよね、ごめん。
本当に俺は千晃を泣かせてばかりで…
今も、泣いているかな…?
俺、千晃の笑った顔が凄い好きだったよ。
だからこれからも笑っていてほしいです。
今まで本当にありがとう。
幸せになってね
高杉 日向 より
*END*
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!