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挑発に乗るのか乗らないか考えてると
「練習して恥かきたい?」
まるで洗脳か!?というくらいに誘導されそうになる。
いやけど相手は玉森じゃん。
『まず玉森って運動出来るの?』
「んーよくわかんないけど中学3年間サッカーしてた。」
『ええ...意外。』
玉森がユニフォームきてボールを追いかけ走ってる姿なんて想像もつかない。
「で?どうするの?」
『...練習つきあって。』
「ツンデレか。笑」
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家に帰れば疲れがドッときてベッドに寝転がった。
『練習...』
嫌いな運動だけど不思議と嫌じゃない気もしてる。
なんでなのかはわからないけど、
少しだけ、ほんの少しだけ...
玉森といることが楽しいって思うようになってきた。
友達、としてね。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!