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「じゃあ質問ね。
あなたってさ、甘えたがり?」
『...んー、わかんない。』
親にベタベタするような子じゃなかったし、
「んー、言い方変えるね。
抱き着きたいか抱き着かれたいか。」
『...え?
んー、抱き着くのは恥ずかしいかも?』
「りょうかい。」
すると私の首の後ろと腰に腕が回ってきて、
いつのまにか玉森の腕の中にいた。
『...はっ///』
「だから言ったじゃん。俺めんどくさいよ?って。」
イタズラっ子のような顔で笑う。
なんだかんだ私もそんな裕太にめっぽう弱い。
だけど負けてはいられない。
ゆっくり裕太の背中に手を回した。
「!?!?///」
びっくりしたのか強引に離れて、
裕太の顔を見た。
『え?』
熱があるんじゃないかっていうくらい顔が赤くてびっくりする。
「見んな馬鹿...///」
だめだ、物凄い可愛い。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。