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「俺さ、全然目立たない子だったしそりゃ印象薄いよ。笑」
『なんか話しかけんなオーラ出してなかった?』
「出してた出してた。笑
けどその時にはもうあなたの事好きだったんだけどね。」
さらにぎゅっと強く手を繋いだ。
『え?なんで?』
「些細なことなんだけど、廊下で昼飯食べてたらあなたが来て、『中で一緒に食べよ』って声掛けてくれたんだよ?」
ほんとまじで嬉しかった...って暗闇の中だけどニコニコしてるのがわかる。
『たしかに言った気がする。
けどその時の裕太前髪長かったよね?顔見えなかった覚えがあるもん。笑』
自覚するとポンポン話が出てくる。
あの時声をかけてなかったらもう、こうやって二人でいることもなかったんだろう。
「たしかに長かったわ。笑」
よく覚えてんね。って笑った
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。