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「ごめん、あなた。別れよっか。」
『...え?なんで、』
「俺のせいでいじめられたんだし、そのせいでこんな怪我まで...」
『違、裕太がいたから耐えれたんだよ!?
裕太に釣り合うように頑張るから...』
ぽろぽろと涙が溢れて嗚咽も上げはじめた。
「なにそれ。釣り合うように?
俺、そんなにあなたと距離あったの?」
『...え、』
「そんなの必要?好きっていうだけで一緒にいたらダメなの?」
『裕太...、ごめんなさっ、痛ああああああっ!!!』
抱きつかれたせいで打撲したところが痛すぎて思わず叫んだ。
「ごめっ...ん。笑」
『笑うなバカ!笑』
「んふ。んで、一緒に居たいの?俺と。笑」
満足げに聞いてくるから頷いた。
「素直じゃん。笑
あなた、好きだよ。」
はじめてのキスは涙でしょっぱくて幸せだった。
『本当に恥ずかしい...』
「だね、」
『裕太、大好きだよ。』
「俺も、大好き。」
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改めて気づいた、
恋って素直になったもん勝ちなんだ
だからこれからも好きをちゃんと伝えよう、裕太を見てそう思った。
《コイウタ。ーENDー》
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。