第20話

直人の過去
102
2017/11/30 10:38
俺は、どこから生まれたかわからない
でも「SND34」と呼ばれていた
その頃は……確か5歳ぐらいだっけ
俺より年上の奴らは皆同じ顔して、無表情だった
そいつらの顔はとても整っていた
でも、俺はある男に謎の部屋に連れ込まれたんだ
直人
おじちゃん、なにするの?
博士
ちょっとねえ調べたいことがあってねえ
と言いベットに寝かせた
そのあとになんかクスリを入れられた
そのまま動かなくなって、注射をめっちゃうたれていた
そのクスリは……「DATSUNウイルス」とか言ってた
その次の日……
直人
えっ?
顔が今みたいになっていた
その謎の事が一年続いた
どうやら彼らの目的は「全国の女を堕とす」
美しい顔出ししてるものを作り出し、女を惚れさせるというものだった
俺は……「失敗作」だった
ココロのクスリが効かなかった
あいつらのように、無表情にならない
逆に笑顔だった
その他にも身体能力向上、学力向上の薬など
今では理想のクスリまでうたされた
ココロのクスリ以外はめっちゃ効果が出るから、ある意味使えると判断された
でも俺はココロのクスリが効かない
だから反抗をし始めた
使えない……と判断され殺処分となった
直人
やだ!
ドンっと押しただけなのに
男は気絶した
そのまま一直線に逃げた
直人
助けて!
外に出た
直人
助けて!
直人
誰か俺を助けて!
……そうして俺は警察に保護された
俺は組織のことを跡形なく話した
当然、博士は俺の目の前で死刑になった
博士
あぁ……「SND34」……
博士
なんて立派にできたんだろう
博士
でもお前は失敗作だ
博士
お前さえいなければ……!
博士
お前さえいなければぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!
……誰もわかんない
俺の顔の歴史
偽物だった
すごく嫌いだった
首に今でもある……注射の跡
俺を愛してほしい
恋愛的にじゃない……家族的に
家族がいない
俺は「SND34」から「直人」と名前になった
あの頃から10年
自殺しようと思っても……この身体能力向上のせいで死ねない。
今でも残っている
俺の黒歴史

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