いよいよ私たちの試合が始まる
みんなで円陣を組み
思い思いの気持ちを揃え
大きな声で息を合わせた
私は最初から試合に入る
途中での交代はないみたい。
今まで頑張ってつけた体力で
最後まで試合に勝ちに行く
私はバスケコートに立った
玻琉先輩からもらったミサンガを見つめ
少し微笑んで
頑張ろう、と自分に言った
試合開始の笛が鳴る
それと同時に私は気持ちを切り替え試合に挑んだ
そのあとの私は先輩に適格なパスをして
シュートも何度か決めた
私はその時気づかなかった
玻琉先輩や潤(メグム)先輩が私のことを応援している事に
その声が届いてきた
私はさらにやる気を出した
相手からボールを奪い
ドリブルでそのままシュートを決めた
最後には
先輩方の応援も受け取りながら
試合に勝つことが出来た
私は先輩たちの前で泣きそうになった
すると玻琉先輩と潤先輩は近寄り慰めてくれた
しばらくして落ち着いてきたところで
玻琉先輩が私のところへ来て耳元でこういった
なんだか怖かった
でも大切な話かもしれないから
わかりました、と言った
試合よりも緊張することが起こるなんて。
このあと起こることをまだ私は知らない___。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!