第7話
出会い~影龍 ii~
私の中で諦めが着いた時、銀髪の人が話し出した。
淡々と話し出す蘭さん。
何を安心すればいいのだろうか。
月雷 麗…体が震える。
1番聞きたいのはそこだ。
なんでこんな目に合わなければいけないの。
私をなだめる様に言われる。
でも……
体が震えながらキレてしまった。
こんな事言ってしまって…暴走族の人にキレてしまうなんて…。
怖い。
素直に謝ってくれた。
その言葉に胸が苦しくなった。
道…?
あ…あの駅までの近道の事か…。
だから…
…ほんとに守ってくれてるんだ…。
ここに着いて初めて不知火さんが喋った。
両腕を頭の後ろに入れ、脚を開いて飴を舐めてる。
蘭さんが眼鏡を外し、めちゃめちゃ怖い顔で不知火そんにキレた。
舌打ちをしつつ、私の方を見ながらそう笑う不知火さん。
私が…我慢すればいいんだ…。
弥宵にまで被害が及んだら…その為にも言う事を聞かないと…。
私は俯いたままそう答えた。
眼鏡をかけ、にこやかに笑った蘭さんはやっぱり怖かった。
手を挙げたのは叶空さん。
可愛い満面の笑みで自己紹介してくれる。
初めての同い年に嬉しすぎて、私も自然と笑顔になる。
私は皆を見渡した。
私の生活はどうなるんだろう……
溜息しか出なかった。
5人のユーザーが応援しています
作者を応援しましょう
シェア&お気に入りしよう!
この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!
恋愛の作品もっと見る
公式作品もっと見る
ノクターナル・ラヴァーズ 双子吸血鬼と薔薇の花嫁
「その薔薇の香りの血を、俺たちに捧げるんだ。お嬢」 哀原鞠衣は、薔薇ノ苑学園で生徒たちの憧れを一身に集める生徒会副会長。 しかし、家での彼女は同居する双子の吸血鬼・トーマとノアに隷属させられ、意のままに支配されていた。 「姫に断る権利はないんだよ。キミは、僕たちの花嫁なんだから」 逃れられない吸血の誘惑、贄としてだけ愛される花嫁――…… 執着と倒錯の学園×吸血パラノーマル・ロマンス!
11,434408408忘却の皇子と迷いの花嫁
ヴァールハイト帝国では、十七歳を迎えた第二皇子の花嫁募集が始まった。ニーナは、その国に暮らす十六歳の平民女性。国の中が花嫁募集で賑わう中、平民の自分には関係のないことだと思いながら過ごしていた。そんなある日、ニーナの家に、傷だらけで疲弊した男性が訪ねてくる。彼は記憶を失ってしまったと言う。不憫に思ったニーナは、しばらく彼をかくまうことを決めるのだが……。 イラスト/nira.
9,525122200うちの執事はスルースキルが高すぎます!
西園寺グループの一人娘である秋華(しゅうか)と、専属執事の蒼真(そうま)。2人は小さい頃からの幼なじみで……。 最近まで仲良くしてたのに、執事になった途端に敬語を使う蒼真に不満爆発。 こうなったら、絶対に振り向かせてみせる!なんて意気込むけど……対する蒼真はスルースキルが高すぎて惨敗!? 恋の行方はいかに。 お嬢様×執事のドタバタラブコメディ♡ イラスト/真西まり
26,907506878