水落くんはそのまんま、ずかずか歩いて学校へ行ってしまった。
その足は、おぼつかなく、よろよろしていた。
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海斗のことが気になって気になって仕方がない……。
あんなふうに突き放してきてしまったのは、行けないことだっただろうか。
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水落くんが、私を好きになるなら……
あなたとの友情なんて、いらないな。
あなた、悪女だし
最低だし。
色目仕掛けで、水落くんの腕を支ええみる。
これは……。
今、……茉莉って……///
私はこんなに好きな相手からきっぱり言われるとは思いもしなかった。
辛くて……
溢れる涙が止まらない。
水落くんが私の頭を撫でる。
最初で最後の……。
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(瞬斗目線Ver.)
あなたは俺に笑顔を一瞬見せて、また、暗い表情に戻ってしまった。
あなたは俺に手で、シッシッとやって見せる。
あーぁ。理科とかくそだるい……。
(15分後)
俺は1人静まりかえるあなたの背を見て出て行った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!