第13話

13.
11
2018/08/17 15:46
7時。
いつもより何時間もはやい。
午後練なら朝はゆっくり起きてごろごろしてやっと家出るって感じなのに、もう準備ばっちり。

8時。
やっぱり寒いなあ。
学校に着いて靴を履き替える。マフラーを限界まで上にあげてセーターの袖を限界まで引っ張って階段をのぼる。踊り場でふと下を見ると
「先生、」
「はやいね?」
全身ジャージの先生、かわいい。
マスクしてる...また風邪ひいたのかな。
「明日から合宿なんで」
舞いあがってた私は変なこと言って、先生は笑って生徒指導室に入っていった。
しばらくしたら先生のところに行こうって決めて寒い教室で勉強した。でも1時間ももたなかった。はやく先生のところに行きたいなあ。
生徒指導室のドアが少しだけ開いていて、除くとたくさんの紙があった。棚の中からファイル出したり、シュレッダーかけたり、忙しそう。
「それ終わってからでいいんでお願いします」
私に気付いた先生がマスクをあげて
「これ終わらんし今でいいよ。どこでする?」
そう笑いながら言う。
「あったかいんでここがいいです!」
「必要なもん持っておいで」
リュックごと全部持ってきた私を見て
「部活までここにおるつもりやな」
と笑う先生がやっぱり大好きだなあ。

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