第5話

少女が空を飛んでしまった
510
2018/01/06 12:49
(Sena side)




次の日、くまくんが何処か泣きそうになりながら話しかけてきた





____"あなたが屋上から飛び降りた"






瀬名「……はぁ?何言ってんの。」





あなたが屋上から?飛び降りた?






瀬名「そんなの信じる訳ないでしょ。」






だってアイツは、昨日だって何時もと変わらない笑顔を浮かべていた





飛び降りる理由なんて何処にもない






無かったはずなんだ





何かのドッキリでしょ。





ほら、きっと何時ものようにドアを開けて





____『泉、おはよ!』





瀬名「!あなた_…。」





違う、オレンジの見慣れた髪





瀬名「……王さま、」





月永「………ッセナ、もうあなたは_」





やめて、





瀬名「ッそんな訳ないでしょ!?だって、アイツは!昨日だって俺の隣で笑ってた!何時ものように名前を呼んでた!飛び降りる理由なんて、何処にも…ッ」





「…ッほら、どうせ屋上で写真でも撮ってるんでしょ。俺、迎えにいってくる。」




絶対に俺は信じない。





そう思いながら屋上へ足を進めた






凛月「……セッちゃん…」




"あなたは、______だよ"





そんなくまくんの声なんて俺には届いていなかった

プリ小説オーディオドラマ