(Sena side)
次の日、くまくんが何処か泣きそうになりながら話しかけてきた
____"あなたが屋上から飛び降りた"
瀬名「……はぁ?何言ってんの。」
あなたが屋上から?飛び降りた?
瀬名「そんなの信じる訳ないでしょ。」
だってアイツは、昨日だって何時もと変わらない笑顔を浮かべていた
飛び降りる理由なんて何処にもない
無かったはずなんだ
何かのドッキリでしょ。
ほら、きっと何時ものようにドアを開けて
____『泉、おはよ!』
瀬名「!あなた_…。」
違う、オレンジの見慣れた髪
瀬名「……王さま、」
月永「………ッセナ、もうあなたは_」
やめて、
瀬名「ッそんな訳ないでしょ!?だって、アイツは!昨日だって俺の隣で笑ってた!何時ものように名前を呼んでた!飛び降りる理由なんて、何処にも…ッ」
「…ッほら、どうせ屋上で写真でも撮ってるんでしょ。俺、迎えにいってくる。」
絶対に俺は信じない。
そう思いながら屋上へ足を進めた
凛月「……セッちゃん…」
"あなたは、______だよ"
そんなくまくんの声なんて俺には届いていなかった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。