ドンッという衝撃音。
ボールは、ハルちゃん目掛けて飛んでいった。
俺が見た時にはもう、はるちゃんの顔の目の前にあって
ハルちゃんは、勢いで床に倒れてしまった。
ボールは、頭にあたっていた。
大丈夫かな…
俺は走ってハルちゃんのところに向かった。
どうやら、ハルちゃんはさっきの勢いで足をくじいてしまったらしい。
先生も保健室に行った方がいいと言っているし、
足をくじいてる好きな人を放って置けるわけない。
と言った。
けど
なんて、言われた。
どうして俺を頼ってくれないんだろ…そんなに俺のこと嫌いなのかな…?
そう言って一人で行ってしまった。
俺はあの時強引にでも一緒に行けば良かったんだよ。
あん時無駄に“嫌われてる”とか考えて動けなかった。
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楽しかったバスケも、ハルちゃんが心配で何も楽しくない。
と言うか結構時間たってるのに、全然戻ってくる気配がない。
やっぱりハルちゃんのところに行こう。
と、嘘をついて保健室に向かった。
付き合っても居ないのに、こんな心配して俺どんだけハルちゃん好きなんだよ…////
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保健室の近くまで来ると、何を話してるか分からなかったけどはるちゃんの声が聞こえた。
すぐさま、保健室の扉を開けると
そこには、知らない男とハルちゃんが二人っきりでいた。
ハルちゃんは、別に俺のじゃないのに。
なんかすごく見てるのが嫌で。
俺はすぐに、ハルちゃんを抱き保健室を出た。
この時の俺は、多分生意気に嫉妬してたんだと思う。
ハルちゃんは、彼女でもないんだぞ?!本当にダサすぎんだろ…
という声で、俺がどこへ向かってるか気づいた。
俺は、空き教室に向ってた。
と、いうか頭ん中何も考えずにすすんでたんだと思う。
はるちゃんの指摘を無視して、空き教室に入る。
そして、ハルちゃんを椅子に座らせて抱きしめた。
ハルちゃんは、驚きで声も小さかった。
ようやく我に返った俺は、自分がなにをしていたのかに気づく。俺チョー恥ずいしダサ…
ハルちゃんは、キョトンとした顔で俺を見つめてた。
俺は、ハルちゃんに全ての想いをぶつけた。
ハルちゃんが俺の事が嫌いでも、絶対。
え?
ハルちゃんは、俯いてそう言ってくれた。
顔を赤くしてうつ向くから____
俺__可能性あるって思うよ_/////
ねぇ、ハルちゃん_。
少し自惚れてもいいかな?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。