好きな奴から、こんなことを聞かれた場合どうすればいい?
俺はとっさに
と、言った。
察したかのようにニヤつく奴は俺の好きな人。
まさか俺が好きな人を作るなんて思わなかった。
初めてあったのは、学食でぶつかった時。
何度も何度も謝ったあと、走っていった。
2回目は、俺が猫を見つけて困っていた時。
佐倉は、笑顔で話してくれてほかの女子とは違った。
その時からだろう。佐倉遥を意識したのは
何となく何をする時も佐倉の顔が目に浮かんで、
最初は病気かと思った。
けど、ようやくわかったんだ。
佐倉が、好きだって。
そんな頃
家に帰ると、母親が俺の元に飛んできた。
差し出されたのもを見ると、それは遊園地のチケットだった。
ニヤニヤしながら、その人チケットを押し付けてくる
彼女というワードが頭によぎり、そして佐倉の顔が浮かぶ
一緒に行きてぇな_
そう思った途端、今まで受け取りたくなかったチケットを受け取っていた。
これはきっとチャンスだ。
佐倉とは仲良くなりたい。
もっと近付きてぇ。そばに居てぇ。
そう思えたのもあいつが初めてだ。
少し頑張ってみっかな_____
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!