キーンコーンカーンコーン
4時間目が終わり、お昼休憩となった。
この時、私はずっとLINEのメッセージを見返してた。
何故こんなにも上機嫌なのか、それはもちろん
柳瀬とLINEが出来ているからだ。
しかも!今でもLINEは続いてる!
話をしながら、机をくっつける。
そう指を指す方向には、
LINEを見ながらにやけている柳瀬がいた。
頑張ってにやけないようにしてるみたいだけど、
口元が緩み切っているから、バレバレ。
"告白"か……
勇気出ないよ…
~~~~~~~~~~~
時間はあっという間に進み、もう放課後。
今日から演劇の練習がスタートする。
麻耶と乃々には別れを告げ、指示された体育館へと向う。
突然のラッキーに驚いた。
そうだ、柳瀬と二人で練習するんだ…
考えただけで、ドキドキした。
ガラガラガラッ
体育館に入ると、すぐに委員長から台本がわたされる。
パラパラ台本をめくってみると。
王子様「あぁ。なんて美しい姫…。死んでしまうなんてもったいないくらい…」
王子様から白雪姫にキスをする。
白雪姫目が覚める。
白雪姫「貴方が私を目覚めさせてくれたのですか…?」
王子様「はい…!私は貴方に恋をしてしまったようなんです…」
白雪姫「私も貴方に恋をしてしまったかも知れません…」
二人は見つめ合う
ナレーション「そのあと白雪姫は王子様と幸せに暮らしましたとさ」
終
これ普通よりラブシーン多過ぎて付いてけない!!
と、言って他の役の人の所へ言ってしまった。
台本は、そんなに厚くなかった。
けど、私は覚えることが得意じゃないから台詞とか本当に苦手。
ニコッと微笑んでくれる。
この演劇は皆、賞を狙いに来てる。足を引っ張らない様に頑張らないと!!
無意味に手を握られて、びっくりしたけど
きっと柳瀬なりの応援なんだ…//
そう思うと嬉しくて不安がどこかへ行って、笑顔になれた。私は、台本に視線を落とす。
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台本を読んで見て思った事。
白雪姫の台詞そんな無い!うぇい!
出番は多いけど、喋ることはしなくていいんだ!
これなら、一週間くらいあれば覚えられる……
何となく、柳瀬の方を向くと
真面目な顔で、台本を読んでいた。
いつものチャラチャラした顔じゃない。。。
あんな顔みたら、もっと女子のファンが増えるんだろうな……
私が見過ぎてしまったせいか、柳瀬と目が合ってしまった。
また、いつもの柳瀬に戻ってしまう。
あの真剣な顔…かっこよかったな…///
いや!いまも普通にカッコイイケド
否定はしてるけど、ボキャブラリーが無さすぎて否定できてない
台本をちらっと見て、ニコニコと私に近寄る。
すると目の前に膝まづき、私の手をそっと持ち
甲の上に軽くキスをした。
え、え、え、
ちょ、演技だよね…………笑
頭では分かってるのに______
本当に自分が白雪姫で、柳瀬が王子様みたいな………
練習でこんなに完成度高いの…??////
柳瀬の下から覗いてくる顔は、破壊力が半端じゃないのは確かである。目付きが急に色っぽくなって。。。
なるに決まってるだろーがァァっ!!
そう言うと柳瀬はまた、台本を読んだ。
私って、すごいバカ?!!
自分の首を時分で絞めてどーする!!
これ以上カッコよくなられたら、演劇どころじゃないわ!
ここで、2つの目標が出来上がった。
柳瀬は"当日の演劇で絶対にハルちゃんをキュンキュンさせる"こと。
遥は"柳瀬のかっこよさに殺られないように演技に集中する"こと。
果してこれは、達成出来るのか!
ドキドキの演劇練習はまだまだ始まったばかりです……♡
「アンタなんて苦手だし。」
お気に入り100人越えありがとうございます!
いいね200越えありがとうございます!
コメントもくれたりして本当に嬉しいです(´;ω;`)
これからも頑張るので是非楽しんでみて下さい!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。