第3話

パーティ
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2017/11/02 08:57
私は短く、簡単にわかりやすく説明した。

「なるほど、そういう事だったんだ。」

清水さんが納得したように頷く。

「あなたちゃーん?大丈夫?」

と中から達也さんの声が聞こえた。


「だ、大丈夫です!」

何が大丈夫なのかよくわからないけど、、、


「あの、とりあえず、みんなでご飯食べませんか?」

「えっ、でも、、」

4人が美紅と啓太と私を見た。

「私達は大丈夫です。みんな居た方が楽しいし!それに達也さんの誕生日パーティなんですよね?」

「うん。だけど…。」

「なら、みんなでお祝いした方が良いじゃないですか!?」

少し考えてから

「じゃあ、お言葉に甘えて。」

と言ってくれた。


「じゃあ、とりあえず、ブワァーっとみんなでいく感じで良いですかね?」

「あ!俺クラッカー持ってます!」

と、村田さんが袋の中から取り出した。

そしてみんなに配ってくれた。

「んー、じゃあ、あなたちゃんが、『達也さん、まだ1週間前ですが』って言ったら」

「みんなで『お誕生日おめでとう!』で良いかな?」

「わかりました」

みんなが頷く。


「じゃあ、行きまーす!」

私はドアを開けてリビングへ向かう。

それにみんなも付いて来た。

なんだか警察の突入みたい。と思い、うふふ。と笑った。

「えっ、え?え??みんななんで?」

みんなが来たところで、、

「達也さん、あと1週間ありますが!」

『お誕生日おめでとう![ございます!]』

「あ、ありがとう。」

ありがとう。とは言うものの今の状況に頭がついていってないみたい。

「え、なんでみんないるの?」

「だから、達也を祝うためだろ?」

と松本さん。

「でも、あなたちゃんの友達は?」

「こっちが美紅で、そっちが啓太です。」

と私が紹介すると2人とも『よろしくお願いします!』と挨拶をした。

「あぁ、よろしくね。」

その後どうしたら良いかわからず、みんな黙ってしまった。

「えっと、じゃあ、達也さんは座って待っててください。」

「でも、準備が、、」

「それは私がやりますから。何を作るんですか?」

「たこ焼きだよ。」

「わかりました。じゃあ、その間に今の状況を誰かに教えてもらってくださいね?」

「わかった。ありがとう。」



私はキッチンへ向かい、準備をし始めた。

「あなたちゃん、何か手伝う?」

「あっ、清水さん。じゃあ、これ混ぜてもらっても良いですか?」

「うん。良いよ。」

「あのさ、あなたちゃんと達也…」

といった時、

「あなたー?」

と、今度は美紅が来た。

「んー?」

「あ、美紅ちゃんだっけ?」

「はい、清水さんですよね?」

「うん、よろしくね。」

「こちらこそ。」

「じゃあ、これ焼いて来て良いのかな?」

「あ、はい!お願いします。」


「何話してたのー?」

「いや、何も?なんか清水さん言おうとしてたけど。」

「ふーん、私も何か手伝うことある?」

「もう下ごしらえは終わったからあとは焼くだけ!」

「おぉー!早く食べたい!」

「じゃあ、お皿とかソースとか持ってこ〜」

「うん!」

美紅に『持ちきれない!』というまであれこれ持たせて、先に行かせた。

「んー、後は…あ、あのお皿使えそう!」

届くかな?

うーんと伸ばした。

後もうちょっと!

「わっ!」

後ろから誰かが支えてくれた。

「あ、ありがとうございます。」

そして、お皿を取ってくれた。

「はい、どーぞ」

「あ、啓太!?」

「そーだけど?」

「なんか…意外と背高いんだね、、」

「意外ってなんだよ!!俺も男ですから?」

「あー、そうですね〜」

中学くらいまで私より背が低かった啓太。

高校になってからグンと伸び、今では私より8cmくらい高いと思う。

「はぁ〜、啓太も大きくなったねぇ。」

「何そのお母さんみたいなセリフ。」

「別に良いじゃん〜。」


「あなたちゃーん?たこ焼き焼けたよー?」

今度は達也さんが来た。

なんだか次々とみんなが来てくれる。

「はーい、じゃあ、啓太、そのお皿とあそこのお皿持ってって」

「ほーい。」

啓太お皿を抱えて持って行った。

「あなたちゃん色々ごめんね、準備まで任せちゃって。」

「大丈夫ですよ。達也さんの為ですから!あと、ごめんね。じゃなくてありがとうの方が良いです」

と笑って言った。

「そうだね、ありがとう。」

すると、私に顔を近づけて私のおでこにチュッとキスをした。

もうっ!

これから、毎日こうなのかな ??

キュンキュンしすぎて心臓が持たないから!!

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