第12話

好き
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2017/11/08 11:18
カシャ


「うぅ…」

なんか今音した?

あ…。

いつの間にか寝てたんだ。


うふふ。

達也さんの寝顔可愛い。


というかソファが狭い…。

達也さんに抱かれてるから良いものの、この手が外れたらきっと落ちる…。


あ!今何時??

私は勢いよく振り返る。

今日学校…


ドサッ


「いったぁ。」

「あ、無いじゃん。今日、土曜日…。」

はぁ、ドジだなぁ。


「あなたちゃん、大丈夫?」

横になりながら微笑んで聞いてくれた。

「だ、大丈夫です。起こしちゃってごめんなさい、、」

「大丈夫。可愛いかったよ?コテンって転がってて」

「なっ!みてたんですか!?」

「うん、みてた」


なんだか達也さんの表情が優しさに満ち溢れていた。

そして、私の事を愛おしそうに見つめる。

そんな風に見つめられたら、目をそらせない。

達也さんが私の頬に手を当てて顔を近づけてくる。


「んっ、」

キスをした。


キスした後はおでこをくっつける。

「うふふ、」

幸せだぁ。

「あなた。好きだよ。」

「私もです。」

「だーめ。ちゃんと言って〜。」

甘えた声で私を包み込む。

「達也さん、好きですよ〜」

「俺の方が好きだし。」

「えー、私の方が達也さんの2倍くらい好きです!」


こんなバカップルみたいな会話をしていると、

「あのー…お取り込み中悪いんだけど…。」

ハッと声の方を見ると、美紅が立っていた。

「さっきから、あなたのスマホが鳴ってるよ。」

スマホをひらひらさせながら言う。

「え、嘘!」

と、美紅の元に駆け寄り、スマホを見た。

「本当だ。ちょっとかけてくる。」

と私はリビングを出た。

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