第27話

消防署
1,046
2017/12/08 09:20
スーパーから帰ると、もう10時前になっていた。

急いで達也さんのとこに行かないと、遅れちゃう。

私は素早く食材を冷蔵庫に入れ込み、出発する準備をした。




「あのー、すいませんー!」

私は消防署に向かって大きな声で言った。

「…。」

誰も来てくれない。

出動してるのかな?と思うものの、車は全てある。

「あれ…?あなたさん…?」

後ろから声をかけられた。

この声は…

私は振り返る。

「あ、村田さん!お久しぶりです。」

「お久しぶりです!」

村田さんは今、署の中で1番下の消防士さん。

「達也さんにご用ですか??」

「あ、そうなんです。お弁当忘れちゃって…。」

「なるほど。実はですね、今、裏で訓練してるので、

もしよかったら“カッコいい達也さん”を見ていきません?」

カッコいい達也さん…。

「はい!ぜひ!!」

私は元気よく返事をした。

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