第2話

奇跡
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2017/10/31 10:42
俺は親友の大ちゃんと一緒に次の授業のために教室移動する。
二年生の教室の前でニコニコと笑っている懐かしい笑顔。
涼介
え…
大ちゃん
どしたの?
涼介
いや…
また君に会えた。

もう会えないと思っていたのに。

何であの電車に乗っていないのだろう。

どうすれば君に話しかけられるんだ?
俺は自分に問いかけながら、理科室へ入った。
授業が終わり、理科室を出る。
また、君の姿がある。
じーっと見てると、大ちゃんが話しかけてきた。
大ちゃん
なー
さっきから誰見てんの?
涼介
…えっ…いや
大声で言ったせいか、君がこっちを振り向いた。
あっ…と俺に気づいたようなー素振りを見せ、俺は一瞬固まった。
(ニコっ)
え…?
今、俺に笑った…?
じっとしていると、君はこっちに近づいてきた。
もしかして…
前に電車にいた子?
涼介
えっ…
あっ…はい…
やっぱり!
何か見たことあった気がして!
涼介
あ…そうなんですか…!
うん!
同じ学校ってことは分かってたんだけど、
まさかこんなに近くにいると思わなくて…
涼介
俺、ずっと探して…あっ…
何でもないです!
んん⁇笑
あ!私は早坂あなた。
あなたは?
涼介
あ!俺は、山田涼介です!
あなた

そっか!よろしくね!

涼介
よろしくお願いします!
やっと会えた。

やっと話せた。

やっと名前を知ることができた。

奇跡って本当にあるんだ…。
あなた

じゃぁー、また!

涼介
はい!
俺はあなたさんにお辞儀をして、教室に戻った。
大ちゃん
りょーすけー!
もしかして、早坂さん?のこと、好き?
涼介
え!⁇
あ…ぉぅ…
大ちゃん
やっぱりー?
顔に出すぎ。笑
涼介
え!?
そんなことねーょ!
っ…だ、誰にも言うなよ!
大ちゃん
わかってるよー!笑
大ちゃんには言ってもいいよな。
大切な友達なんだし…。
これから、また会えるかな?

あ…何で今、電車にいないんだろう…

聞くの忘れてた。

今度会ったら…聞いてみようかな…

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